第13話 直談判

 ガチャッ バン 


 深夜2時、母親が帰ってきた。2日ぶりの帰宅だった。


「ママ。おかえり」


「なに、アンタまだ起きてたの」


「ママ、おなかすいたよ」


 バシッ! バッグが飛んできた。


「このタダめし喰らいがっ! アンタはそれでも給食あるからいーじゃんっ!」


「ママお願い。明日は土曜日で給食もないし、家の中にはもう食べるものが何もないの。お願いだから明日買い物に連れてって!お願いママ。何でもするから。自分でご飯も作るから。ママの分も作るから。ママお願い。本当にお願い、お願いします……」


 七海は泣きながら土下座した。


「ふんっ。分かったわよっ! 明日8時半に起こしなっ!」


 七海は本当にうれしくなって、また泣けてきた。よかった。本当によかった。まだママは私を見捨ててないんだ。よかった。本当によかった……

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