第4話 枕営業

その人物に会うことになったのは、だいたいの変人と知り合いと豪語する男の紹介だった。枕こそ至上と豪語するその男の性癖について聞くだけのそんな話。


「いいか、枕はおっぱいであり母性であり自分自身。つまり最愛の恋人と言える!」


「お、おう」

「ふわふわでやわらかく、それでいて弾力がある。抱きしめるほどの存在感。自分のにおいがついた安心感。すべての人類に言える至高であると!」


―――なんて、どうでもいいことを話していた、午後三時の昼下がり。

枕営業とは枕の販売のことだったんだなぁ。とぼんやり考えたのであった。

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