第18話
「とりあえず付き合ってくださいよ〜」
と手を引かれ連れてこられたのは有名なブランドのテナントだった。
女子高生には人気らしい。が、
(春香ちゃんは何着てもかわいいからコメントし辛いな)と思う僕……
試着室に行っては何着か組み合わせを試す彼女を見ながら改めてその容姿に見とれる。
程よい肉付きの肢体、それでいて出るところは出ていて、引っ込むところは引っ込むという理想のプロポーション。
まるで違う次元から出てきたのではないか……と錯覚させるレベルである。
「センパイ、これどうですか?」と見せてくる。
水色のカットソーとホワイトのフリルスカート…… さっきからこの子は僕を殺す気なのかな?
「あ、あぁ……似合ってるよ」
「さっきからそればっかり〜。もっと感想はないんですか?」
少し不満そうだが、女性向けの服に詳しい訳ではないのでコメントし辛い。
「どうせこうやって女の子と一緒に服を見に来るのなんか初めてなんですよね」
図星すぎて心に刺さる。
「でも嘘はつかないって分かってるのでこれにします。次一緒に来るときはちゃんと予習して下さいね♪」
……了解、と答えるしかなさそうだ。
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