闇夜になぞる君の輪郭

闇夜になぞる君の輪郭

冷たい空気にさらされて

シーツの波間に埋もれた肌に

指紋の線を残していく


君は

いつから知っていたのだろう

僕たちの未来が終わりに近づいたことを


僕は

いつからごまかしていたのだろう

僕たちの未来を終わりに近づけないようにと


この指先が触れた唇

湿度を帯びた吐息を感じた


と、思ったんだのに


冷たい躰は冷たいままで

僕の体温を

奪うことすらしなくなった


君の声が、遠くなる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る