第3話 冒険者ギルド3~スキルを決めましょう~

「嘘でしょ!」

 大げさに驚いているファリナさんを横目に、よく見ると近くのギルドスタッフ全員が固まっている。

 「あなた、間違いなく人間族よね?」

 「ええ」

 一度、死んでますが、とは口が裂けても言えない。

 「セージ君。この水晶球が壊れてなければあなたの第1属性は『聖』、第2属性は『闇』よ」

 「凄い事なんですか?」

 「そうね・・・。応用属性は人間族では過去に数える程しかいないらしいわ。ものすごいポテンシャルの持ち主ね。君」

 「そうなんですか。ありがとうございます」

 「淡泊ね。本当に凄い事なんだから」


 しばらくして、落ち着いたのか説明に戻ってきた。

 「次はスキルの選択ね。スキルとは必殺技みたいなものね。もっとも魔法使い系統、ソーサラー(魔法使い)とアコライト(侍祭)は使えないと足手まといもいいとこだけど。まず、スキルの分類から説明するわね。まず、パッシブとアクティブ。パッシブはいつでも使えるというより常に発動しているスキル、逆にアクティブはMPを使用するものね。さらに分けると一般スキルとクラススキルに分かれるわ。一般スキルは冒険者なら誰でも使えて、クラススキルはそのクラスでないと習得出来ないスキルよ。初心者のお勧めはまず、一般スキルの白兵と短剣ナイフと防御ね。武器を失ったとき次の武器は大抵の場合、短剣ナイフ、それも無くなった場合は素手での戦闘しかないからね。防御は言わずもがな。これがあると、基本防御力にスキルレベル分足されるからね。じゃ、冒険者カードにある成長点からスキルを選んでね。スキル一覧表はここに置いておくから」

 「分かりました」

 「時間がかかりそうだから、出来たら声かけてね」

 とファリナさんは他の駆け出し冒険者の面倒をみに去っていった。


 しばらくして、

 「出来ました」

 と、声をかけるとまたしても、

 「君、いったい何者なの!」

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