第1章 ~冒険者ギルドにて(まだパ-ティー組んでません)~

第1話 冒険者ギルド1~職業を決めましょう~

「あら?お客様かしら?」

 この女性の名前はファリナ。この都市国家、ミネルバの冒険者ギルドスタッフである。主に初心者へ様々なレクチャーを受け持っている。

 そこへ入ってきたのは、麻生誠司。いや、こちらの言い方に直すのなら、セージ・アソーだろう。

 服装は麻のチェニックに麻のズボン。ロキもこの位の融通は利かしてくれたらしい。

 そういえば、こちらの世界の会話と読み書きはできるようにしてくれたらしい。口では悪態をついいててもそこは神様か。もっとも、食堂はナイフとフォーク、武器屋は剣と盾、宿屋はベッド、分かりやすいといえば分かりやすい。


 「あなた、冒険者?」

 僕は少し考え、

(冒険者も悪くないか・・・)

 「はい、そうですが・・・」

 「冒険者カードを見せてくれる?」

 「冒険者カード?」

 「あら、初心者さんの初心者ね。まず、こちらに来てくれる?」

 そして、僕は羊皮紙の様な物に名前と年齢を書かされた。それを、カウンターの奥の受付嬢に渡し、

 「はい、これがあなたの冒険者カード。再発行には手間取るから失くさない様にしてね。次は、あなたの職業、クラスというんだけど、それを決めましょう」

 「何があるんですか?」

 「たいして多くはないわ。まずはファイター。物理攻撃のスペシャリスト。将来的にナイト(騎士)やジェネラル(将軍)やロード(領主)になれるわ。次にアコライト(侍祭)。回復魔法のスペシャリストね。多少の物理攻撃もできるわ。将来的にはセイント(聖神官)やモンク(修道戦士)になれるわ。次にソーサラー(魔法使い)。魔法攻撃のスペシャリストね。将来的にはメンター(賢者)やハイウィザード(上級魔術師)になれるわ。最後はスカウト。トラップ解除のスペシャリストね。将来的にはスナイパー(狙撃手)やエクスプローラー(探索者)やレンジャー(狩人)になれるわ。どのクラスを選ぶ?1つだけだからよく考えてね。」

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