第2話 成人の儀

翌日


俺は教会の前で拝んでいた。


「商売に役立つスキルが身に付きますように。最悪あれ関連のスキルが身に付きませんように」


とお祈りし、中へ入った。

中には敬虔な参拝者やシスター、あと俺と同じように成人の儀を受ける人が少しいた。

俺は近くにいたシスターへ声を掛けた。


「あのすみません。成人の儀を受けるために来たんですがどうすればいいですか?」


「それでは、こちらに。」


とシスターに促されついて行く。

テーブルと椅子がいくつか並んでいる部屋へ入り待つように言われた。


「それでは、儀を受ける前にこちらをご記入ください。字が書けない場合は私が代筆させて頂きますがいかがしましょうか?」


「書けるので大丈夫です。」


「それでは、こちらに名前と種族を記入してください。能力の欄に関しましては成人の儀終了時に表示されますので無記入でかまいません。書けましたらお声かけ下さい。」

と言い紙を渡された。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

名前:ペパー

種族:人族


能力:

 


※能力の詳細説明がいる場合は鑑定させていただきますが、詳細に関して教会が情報を得ることになりますがご了承ください。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


と簡単に記入し終え、シスターを呼ぶ。


「それでは、その用紙持ち私についてきてください。」


シスターについてゆくと小さな部屋に案内され中は古めかしい石板がポツンとある寂しく佇んでいた。


「それでは、あちらの石板に用紙を挟むように手を置き目を瞑って下さい。石板が発光しますので、光が消えたら終わりです。」


「わかりました。」


石板の前まで移動し言われた通りに用紙を挟んで手を置いた。

すると瞼越しでも分かるほど発光し光が消えたのを感じると用紙を確認した。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

名前:ペパー

種族:人族


能力:図鑑作成

 ※※※


※能力の詳細説明がいる場合は鑑定させていただきますが、詳細に関して教会が情報を得ることになりますがご了承ください。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ん?

図鑑作成?

図鑑なんて能力じゃなくても作れるだろう?


わけワカメなんですけど。


「いかがでしたか?」


「あの、よくわからないスキルなんですが・・」


「見せてもらっても構いませんか?もしくは鑑定師の元へご案内いたしましょうか?」


「んーとこれなんですけど」


「図鑑作成ですか・・これは私も初めて見るスキルですね。鑑定師の元へ行きましょうか?」


「そうですねお願いします。」

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