2章 Web小説を書いて思ったこと

開かない道はない、……たぶん

―― 諦めなければ、道はひらける。


 よく言われます。

 でもホントは、


―― 道がひらけるまで、諦めない。


 だと思います。


 前者は諦めていなかったら、勝手に開いてくれるような感じです。

 でも、こじ開けましょう。それが後者のように思います。


 勝手に開いてくれる方が楽だと思います。もしかしたら、ギュウギュウ開けない方がいいかもしれません。引かなければ開かないのに、押しているのかもしれません。電気が通じていない自動ドアの可能性もあります。


 でも、たとえ回り道になるのだとしても、待たずに頑張りましょう。

 壊せば開けなくても通れます。


 器物破損きぶつはそんは気を付けてください。

 悪いことをしたらいけません。


 いつまでかは知りません。

 そういうことは考えずに、開くまでがんばる。




◇◇◇




 以前、私は声優も目指していました。

 非公開にした『夢のある生活』という話ではそれを書こうとしていました。


 ほぼ同時期に『前世の記憶あります』を書いていて、『前世』の方が読まれたので、『夢』の更新はやめてしまいました。

 そのまま放置していましたが、更新する意欲がなかったので、最近非公開にしました。


『前世』の方は、もう少し納得のいく形にして、いずれ完結させるつもりでします。





 まだ声優になる夢を諦めていなかった頃、ある人に言われました。

「真面目に目指す気がないんなら、めてくれない? 一所懸命頑張っている人間に失礼だ」


 私はそれを黙って聞いていました。

 そんなひどいことを言われたのに、ブチ切れたりしませんでした。


『違う、私は声優になりたい!』と、言えなかったからです。


 返す言葉が見つからなかったのです。

 私は小説家になりたかったからです。


 声優を目指して、壁にぶち当たった自分を想像してみました。

 すぐに逃げ出すように思いました。


 逃げ出さなかったとしても、そこまで頑張りたいことではありませんでした。

 ものすごく頑張る自分が想像できなかったのです。


 でも、小説家なら、死にもの狂いで頑張れる自分が見えました。

 1日で3万字書くこともできそうな気がしました。


 2万が限度ですね……。

 しかも、ちゃんと推敲すいこうができなくなるので、怖ろしいことになります。


 小説ならどんな困難があっても、立ち向かえる自信がありました。

 いつ開くかわからない扉を、延々と押し続けられる自信がありました。


 何があっても、お話を書いているのが好きです。

 ひとつやふたつ、小説を真似されても死にはしません。


 もっともっと、面白い作品を作るだけです。

 だから、声優の学校を辞めました。


 これが『夢のある生活』の結末です。

 最後をこれでまとめる、壮大なストーリーになる予定だったのですが、やっぱりパンチが足りません。


 大した結果を出していないからでしょう。

 人の夢を喰い物にする、悪徳業者を訴える物にすればおもしろいかもしれませんが……。



 この『流浪の民のWeb小説体験報告書レポート』は、どうなるんだろうと思います。


 書きたいから、書きました。

 言いたいことがあるから、書きました。




◇◇◇




 小説はあまり読まずに来ました。

 マンガの方が面白かったし、アニメの方が思わず観てしまいます。映画も最近は観ませんが、以前は観ました。ドラマも好きだし、音楽も好きです。


 それでも、小説家になりたいと思っていました。

 ずっと、ずっとです。


 Web小説を知って読むようになり、こんなお手軽に、大勢の人に自分が書いた小説を読んでもらえる場所があるのだと驚きました。

 はじめて読んだWeb小説は、イラストつきでとても面白かったです。


 私自身もめてもらえておだてられて、だんだんと、完結まで持っていけるようになりました。慌てて書くと、ロクなものができないこともわかりました。


 家でひとりでコツコツと書いていると、これがわかりません。

『書いて郵便で出せばいい』になってしまうからです。


 書きながら評価をいただけるのは、励みにもなるし、参考になります。

 これからは、時間をとって、じっくり書き上げたいと思います。


 ただ、周囲を見回してみて、おかしいな? と思うことがいくつかありました。

『なんでこんなにつまらない作品の評価が高いのだろうか?』もそのひとつです。


 本を読まない私にはわからないだけかもしれません。

 深く読めば、いいお話なのかもしれません。


 読みようがないんだけど……。


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