第7話 編集者さんのお話

・ ラノベは毎月100冊出てる。

・ ラノベは初速型商品である。

・ 買ってくれた人を離すな。


ということがメモに書いてありました。


・ アニメ化は、映像化した時の見栄えの良さで決める。本の部数が多い、人気があるから、といってアニメ化されるわけではない。


 ……これは、小説のアニメ化じゃなくて、カクヨムからの書籍化にも当てはまるのでしょうか? 閲覧や★が多くても、紙ベースに考えて見栄えが悪かったら無理ですという意味なのかもしれません。


 人気があるからといって、上から書籍化ではない。

 ユーザーが首を傾げるような小説が拾い上げされても、それには理由がある。ということでしょうか。


・ 万人受けする作品ではなく、想定読者を作って書くこと。


 それは、私も大事だと思いました。

 ターゲットを決めていないと、話がブレるのかもしれません。


 万人受けする作品を書こうとして、これ書いたらダメかも、これもダメかも。と、自分で枷をはめてしまい、四角四面なお話になってしまうのはダメという意味に取りました。


 こぢんまりした教科書に載りそうな話。

 それがいいという人もいると思いますが、ガチャに数千円つぎ込む情熱は得られません。


 ただ、ごんぎつねとか手袋を買いには、私も大好きです。

 新美南吉さんのご本は、百円ショップで買いました。


 これで百円でいいのか? という気持ちで読みました。私の宝物です。

 長い時間をかけて、愛されるお話もあります。


 ラノベは時間勝負なのでしょう。

 すぐに劣化して読まれなくなるのが初速型ってことですね。


 いろいろな人がいて、その人たちの考え方は、十人十色、千差万別です。

 その人たち、全てがいいと思う作品。

 

 そんなの不可能です。

 というよりも、万人がいいと思うような作品は、ネットではできないのではないでしょうか? 


 同じことを書いても、好きと言う人も、嫌いと言う人もいます。

 好き勝手言えるのが、ネットのいい所でも、悪い所でもあります。


 万人に好かれるのは無理です。


 そのような作品は、今、誰かが作るのではなくて、今ある作品のうちのどれかが選ばれて、熟成させるように、時間が作り上げていくような気がします。


 作品が作者の手を離れて、皆に愛される形に変わっていくのではないかと思いました。それだって、『そういうのは虫唾が走る』という人もいるはずです。




 それなら作者は何をすればいいのか。

 こういう人たちなら私の作品を気に入ってくれそうだという想定読者さんに向けて書けばいいということだと思います。


 そう考えると、枷が減って自由度が増えます。


—— 自分と趣味がかぶる人をターゲットにして、好き勝手書けばいい。

 わくわくします。


 ただ、ネットに載せるということは、不特定の人たちの目に触れるということなので、レーティングに引っかからないようにしなければいけません。

 これは後述します。


 そのためのタグ付けは大事です。

 わざわざ自分の作品を嫌いそうな人の目に触れさせる必要はないと思います。


 カクヨムさんは1ページ目が文字だらけですが、目に入ってきた作品がだいたいどういう話かわかります。


 キャッチコピーが題名よりも先に来ていて、解り易いです。

 ただ、キャッチコピーの上手いヘタがクリックの回数を左右している気がします。


 でも、ハズレが少ないです。

 興味を持って、クリックして読んで、なるほどという話が多いです。


 他のサイトは、『やけに目立つしお勧めの数も多いし』と思ってクリックして

『ああ?! なんじゃこの話は!! ふざけんのも大概にしろ!!!』

と叫びたくなるレベルの物が少なくありません。


 話をよくする方向ではなく、目立つ方にがんばってしまった結果でしょう。

 そう思ってあげたいです。


 読んでもらえれば、★の数も増えるのでしょうが、嫌われる数も増えます。

 目立つことを考えて、短いろくでもないお話をアップしていれば、嫌われる割合も増えます。


※ 短くても、面白ければOKです。


 そして、嫌われすぎると、続けられなくなります。

 また、目立つ方に力を入れる方が増えれば、ネット小説が存在する意味がなくなると思います。


 ツイッターやインスタグラムとは違うことをしなければいけません。

 「イイネ」をもらって「わ~いw」ではダメです。




◇◇◇




 そして最後に、「ラノベには未来がある」ということをおっしゃってました。

 あと、「面白いファンタジーが読みたい」そうです。


「十代、二十代の男子をターゲットにしたファンタジーを書いてください」



 ぇ………………。

 来る場所、間違えた……?


 ファンタジーって、エルフとかドワーフとか、指輪物語とかはてしない物語とか?

 十代、二十代ってことは、少年ジャンプ? もうジャンプとか読めないんすけど……。パターン化してると思っちゃって……。


 えっと、ドラゴンボールみたいなやつ?

 D.Gray-man はファンタジーだよね、あれは好き。

 

 NARUTOはファンタジー?

 なんでジャンプばっかり出てくる?


 七つの大罪……、フェアリーテイル、アルスラーン戦記……。

 進撃の巨人もファンタジー?


 そういえば、暁のヨナもファンタジーか?

 こうして考えてみると、ファンタジー好きかも。


 でも、自分でファンタジーを書く?


 私のファンタジーは、けっこうボロクソに言われます。

 昔、頑張って書こうとしましたが、設定を決めるのが面倒くさくて投げました……。


 ファンタジーはピンキリが激しいので、アニメ化してて、それを観て面白いと思わないと原作は読みません。だから、申し訳ありませんが、カクヨムさんでは、ファンタジーを読んでいません。


 でも、ファンタジーは大好きです。

 嘘じゃなく。


 だからなおさら、ひどい話は読みたくないし、自分も書きたくないです。

 ハズレを読む時間がもったいない。


 ファンタジーは、まあいいです。

 がんばれば、なんとかなるので。


 今、comicoさんで書いているジャンルはファンタジーです。

 鶴女房のBL版ですが、天使が出てくるので。


 ヒロインの鶴太郎(♂)が、天使と人間のクォーターです。

 歴史ファンタジー? なんか違う? ローファンタジーなのか?


 私は十代、二十代の男子に読んでもらおうと思って書いていません。

 読者も女性96%です。


 そして、質疑応答に入る前かなんかに、衝撃的な言葉を聞きました。


「小説家になろう、および、カクヨムのユーザーの皆様」


 ………………………………ぇ?

 この会場に居る人に呼び掛けてるの?


 カクヨムユーザーミーティングじゃないの?

 異世界転生ファンタジー、およびラブコメが苦手だから、カクヨムで書いてみようかなって思ってたんですけど……。


 そういえば、なろうで連載されていて、角川から出た小説があるって聞いたような。



—— なろうでBANされてカクヨム上位




 なろうとカクヨムでがっちりとスクラムが組まれているような感じがしました……。

 アンケートにも、「カクヨム以外で投稿しているサイトは?」という質問の丸をつけるところの一番前に、小説家になろうがあった気がします。


 アンケートの選択肢には、ストリエはおろかcomicoも書いてなかったです。

 その他に丸つけて、カッコ内に書きました。



 私、ここに来て、本当によろしかったのでしょうか?










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