第3話 個性
「早く怪人が完成しないものかと、私は首を長くして待っているんだ」
ある日の暇な時、基地内で出くわしたフレイはふと雑談の中そう零した。
「世界征服の為、ですか」
いつだったか聞いた、凡そ実現不可能だろう荒唐無稽な野望。現代社会に置いての世界征服は兎角ハードルが高いでは済まない。世界大戦をたった一組織で相手にする程の難易度であると言えば想像に難くないだろう。
「いやそうじゃないんだ」
フレイは廊下の壁に背を預け、天井を仰ぎ見る。
「カメバズーカとか、特色が出せないだろう……?」
フレイは兎に角特撮が好きだった。
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