※ 私は、坊主が大嫌いだ——生臭坊主ッ

私は、坊主が大嫌いだ————。


ヘアスタイルの坊主ボウズではない、お坊さんの坊主ぼうず

私の中で、「お坊さん」が「坊主ッ」に変わった出来事が二件ある。


一件目は、私が小学校四年の時だったろうか。近所のお寺の檀家だった我が家では、ご先祖さまの「月命日」のたびに、そのお寺さんからおじゅっさんが来てくれて、お経をあげてくれるのだ。

 小さいながらも、私はその頃、お坊さん、って偉いんだ——、と漠然とであるが認識していた。ちなみに、「ご住職」のことを、「お住っさん」という。


 で、とある日———だ。

いつもの月命日にやって来たお坊さん、ひとしきりお経をあげてお盆の上に乗った「お布施」を懐にしまうのを私は襖の陰から見てたんですけどね………


 その日は、誰も家のものが居ないとわかったのか、あろうことかお坊さんは、お布施の包みを開けて中身を確認するというなんとも人間味溢れるというか、いや俗世間的なとでもいうに出たんです。

 そして、そのあと、にだッ、あろうことか………


チッ—————。


 お坊さんが、お坊さんが、だッ! 舌打ち、しよった——!


(まいどまいど、千円かよ……)的な、チッ——だと、子供の私にもわかるようなあからさまな、極道金融取り立て屋ヨロシクな、チッ———だった。


後日談だが、母親が言うには、件の坊主が「賃上げ要求」してきたらしい


——お布施、もうちょっと、なんとか……


 と、、言って寄越したらしい。


 かくして、我が家の毎月の「お布施」は1500円に値上がりしたらしい

(当時は、五百円札ってのがあったんですけどね、無い時は、百円玉を五枚入れてたんでしょうな。ガキのお年玉じゃないんだから、チャリン、って音を出しちゃイカんでしょ、有り難みもクソもあったもんじゃない)


まぁー確かにそのお寺さん、表の土塁、崩れたなりで放ったらかしだったから、さぞや台所事情は厳しかったのかもしれないが……。


二件目は、社会人になって営業部長に連れられて行った、大阪「北新地」の高級クラブに、坊主が、ボウズじゃなくフサフサで、出入りして豪遊して帰るのを目撃してしまった———、件だ。


 その坊主、黒塗りのセルシオで乗り付けて、車の中で何やらゴソゴソと身繕いをはじめたんですよ。あろうことか、ズラを取り出して、ズボっと被って襟足や分け目なんかを整え、いざ、フサフサ頭で出てきやがった。

 

 たまたま、同じ店でその日は接待だったのだが、後でママに聞くとこっそり教えてくれたんです


——上町あたりのお寺の、住職さんなの。


 それ以上は教えてくれなかったけど、それだけで十分だった。


「宗教法人」とかいう便利な税金逃れシステムをフル活用して「北新地」で豪遊、それもズラ被って———、というのに、あたしゃ、キレちゃったんですよ


そりゃ、お坊さんも、自分の才覚でお金だから、誰にも文句は言われたくないだろーけどさ、けどね?、「新地」で豪遊するんなら、そのぶん「税金」払えやッ、!!——、って思うわけですよ。


 ちゃいますか? みなさん!


それからですわ、「坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い」って感じで、お坊さんが、バイク乗って袈裟翻して檀家さんとこ行くのを見かけると


——坊主やねんから、裸足で歩いていけよ、クソ生臭坊主がッ


 お坊さんが、パソコンいじって、「檀家管理ソフト」とかをエクセルで作って悦に入ってる姿を見ては


——坊主やねんから、檀家帳に墨で書けよッ、クソ生臭坊主がッ


 ってな感じで————、まいどまいど心の中で Dis ってるわけです。


まっ、ほとんど個人的怨念含みな逆恨みなんかもしれませんけどね…………



酒井雄哉ー大阿闍梨さん、ってお坊さん知ってますか?

40歳で得度し、約7年かけて40000キロを歩く荒業「千日回峰行」を80年、87年の2回、満行(達成)されたえらーーーぃ、お坊さん。


 お坊さんだって、人間だもん———。


そりゃそうでしょ、坊さん全員が「千日回峰行」満行できちゃうなら、世の中「大阿闍梨」だらけになっちゃうのだけど、こういうお坊さんも居る、って思うと


件の「北新地」ー生臭坊主は許せんッ!!のですよ(執念深すぎ)



かく理由で、私は、坊主が大嫌い、になったのだ———。




※ これは、私の個人的主観でございます、お坊さん関係各位様全てがそうだとはもうしておりませんので、何卒、そこんとこよろしくドウゾです。

スンマセン、スンマセン、スンマセン………Σ

         (あ、スンマセン、って大阪人の口癖です、スンマセン)

                


 

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