鈴ルート5話 知らない世界

「うう~ん……」

聴き慣れた音が部屋中に鳴り響いている。こっちは寝てるってのに、うるさいな……。

「うう……」

さっきから、ピンポンピンポンなんだ?

「はっ!」

今、何時だ!?

「13時!? やべえ!」

顔も洗わず、慌てて玄関へと向かう。

「…………」

玄関先にはビニール袋を携えた鈴下が立っていた。

「鈴下! すまん、今起きた!」

「いつまで待たせんのよ!?」

「悪い! どのぐらい待ってた?」

「30分ぐらい」

「本当ごめん! 完全に寝ちまってた」

「もういいわよ。入ってもいい?」

「遠慮なくどうぞ」

「お邪魔します」

俺は鈴下を自室へ招く。

「もう足くたくた」

「すまん……」

「バイトで疲れて、そのままあんたの家まで歩いてきて、おまけに30分も待たされたわたしの足の気持ち、わかる?」

「はい、申し訳ありません……」

「……まずはあんた、洗面台で顔洗って、寝癖直してきなさい。すごいことになってるわよ?」

「恥ずかしいな……」

「後、帰りにお茶持ってきて?」

「了解であります!」

「回れ右!」

鈴下に言われるがまま、俺は洗面台に向かった。


「鈴下の言う通り、頭が爆発してたな」

直すのに手間取った。まだ少し濡れた髪を撫でながら、俺は冷蔵庫を開ける。

「お茶お茶っと……」

随分待たせたから、1番でかいコップで持って行ってやろう。


「おーい、鈴下。お茶、持ってきたぞ?」

「その辺に置いといて」

「って、もう『ダンキーコング』やってるし」

「バイト中、ずっと昨日のリベンジをすることで頭が一杯だったのよ」

「ゲーマーの鈴下らしいな。もう75mステージじゃねえか――はあ!?」

ステージとスコアの数値を比べて、俺は思わず仰天する。

「あ、ちょっと! いきなり大声出さないでよ! ミスったじゃない!」

「いや、75mステージでそのスコアはおかしいだろ」

「なにがおかしいってのよ?」

「75mステージなら、あと2桁は少ないはずだ。スコアが異常だぞ」

「だって、これ3周目だもん」

「3周……!」

俺が部屋から出て、顔を洗って、お茶を取ってきている間にもう3周したってのか……。昨日は1周目の25mステージクリアするのに必死だった鈴下が……本当に化け物だな。

「もう! 今までノーミスだったのに、どうしてくれんのよ!」

しかも、ノーミスと来たか。つくづく末恐ろしい。

「悪い。それにしても、もうコントローラーに慣れたのか? 昨日はあんなに苦労してたのに」

「バイト中、ずっとイメトレしてたからね。そのおかげかも」

「さいですか」

「うーん、『ダンキー』はこのぐらいでいいかな」

鈴下は昨日と打って変わって、プレイ途中にも関わらず、あっさり電源を切った。

「いいのかよ?」

「うん、十分。元々試しプレイのためだったし」

「そうか」

「あんたも戻ったことだし、ご飯食べましょ」

「俺はカップ麺でも食べるかな」

「あんたの分もあるわよ」

「へ?」

「だから、あんたの分も買ってきてるって」

「マジで?」

「なに? いらないの?」

「いえいえ、ありがたくいただきます」

「パンとかおにぎりしかないけどね」

「もらえるだけ感謝だ」

鈴下はビニール袋の中身を全部、テーブルの上に出した。

「あんたの好みはわからなかったから、適当に買ってきたからね」

「なんで俺の分も買ってきてくれたんだ?」

「それはその……一応、あんたの家にお邪魔するんだし、わたし1人で食べるのも悪いし」

「気にすることなかったのに」

「わたしが勝手にしたことなんだから、あんたこそ、いちいち気にしなくていいの」

「では、鈴下が気遣って買ってきてくれたこのおにぎり。ありがたく頂戴させていただきます」

「うるさい。そんなこと言わなくていいから、さっさと食べる!」

「はい」

昆布の具材が入ったおにぎりをほうばる。空腹が一気に満たされていく感じだ。

「バイトは忙しかったか?」

「昼間は大体忙しいわよ。ていっても、昼の時間帯は休日しかシフト入らないから、忙しいのは当たり前なんだけど。だから、今日は少し暇に感じたかな」

「あの喫茶店、メニューが充実してていいよな」

「そうね。わたしもけっこう助かってるし」

「どういうことだ?」

「スタッフは半額で食べられるのよ」

「そりゃいいな」

「1日1回って決まってるけどね」

「ないよりマシだろ」

「まあね。その反面、仕事はけっこうハードだけどね」

「そうなのか?」

「飲食店はどこもそうだと思うけど、忙しいときも暇なときもけっこう仕事に追われるのよね」

「暇なのに仕事があるのか?」

「あるある。わたしはまだキッチン業務はやってないけど、商品の仕込みをしたり、調味料の補充、掃除その他。忙しかったときなんかは、溜まっている洗い物を次に備えて、さっさと洗ってしまわないとだし、それやってるときに客が途絶えない日なんて、ストレスの元よ」

「そんなにやることあるのか」

「仕事したことのないあんたに言ってもわかんないでしょうけど」

「どのぐらい大変かはわからないけど、鈴下が頑張ってるのはわかるよ」

「頑張ってるもなにも、それが仕事だからね。気が紛れるときもあるし……」

「なんだ、それ?」

「……なんでもない」

「そか」

やっぱり、なにか家のことで悩んでるのか。もしかして、聞いてほしいのかな。

「…………」

聞いてもなんでもないって言われたら、どうしようもないし……もう少し様子見しておこう。

「話は変わるが、鈴下よ」

「なに?」

「次はどのゲームをするんだ?」

「そうね。決めてないけど、とりあえずファニコンだっけ? そのゲーム機のソフトから制覇していく」

「本気か? 中にはACで出てないのもあるぞ?」

「操作のコツはなんとなく掴んだから、やれるでしょ」

「大丈夫か~? これでもうちには、ファニコンだけで50タイトルはあるぞ?」

「よゆーね。そうと決まれば、ご飯食べてる場合じゃない! 次のソフトは――」

鈴下はファニコンのカセットが詰められたダンボール箱を漁り始めた。ソフト全制覇って、持ち主の俺ですら成し遂げてないのに――いや、鈴下ならありえそうで怖い。

「これにきーめた」

「言わずと知れた国民的ゲーム『スーパーナリオブラザーズ』か。これはプレイ経験ありだろう?」

「家庭用は初めてだけどね。まずはプレイ経験があるやつから攻めようかと思ってね」

「そうだな。ファニコンは昨日始めたばっかりだし、賢明な判断だ」

「よーし! 今日はゲーム三昧といくわよー!」

そう言う鈴下の顔は笑顔に満ち溢れ、初めて見たその表情は俺にはすごく輝いて見えた。ゲームしてるときの鈴下って本当に楽しそうだな。もし、ノーベル賞みたいな感じでゲーマー賞があるのなら、俺は真っ先に鈴下を推薦したい。だって、心からゲームを楽しんでる人こそゲーマーだろ?


「ただいまー、誠ちゃーん! 鈴ちゃん、まだいる? ご飯作りに来たよー!」

「バントホームラーン!」

「これで20てーん!」

「わわっ! なになに!?」

部屋へ入ってきた紗智にはお構いなしで、俺と鈴下は2人で盛り上がっていた。紗智が来たってことは、もう夕方か。ゲームしてたら、時間が経つのはあっという間だな。

「よお、紗智」

「おかえり、紗智」

「ただいま――って、なんの騒ぎ?」

「ゲームやってたんだよ」

「ねえ、これもうわたしのコールド勝ちでいいかな?」

「いいんじゃね? 1回裏で0―20なら相手チームも文句ねえだろ」

「つぎつぎ~」

鈴下は数十分プレイした野球ゲームに見切りをつけ、電源をオフにする。コールドゲームのシステムがないため、これ以上やっても無意味と判断したんだろう。

「なんだ、ゲームかあ。盛り上がってるところに割り込んでごめんね」

「別に平気」

「あたし、ご飯作ってくるから、出来たら呼ぶね」

「頼むな」

「鈴ちゃん、ごゆっくり」

「は~い」

扉をそっと閉め、台所に向かっていく紗智。紗智よ、それは俺のセリフだ。

「他にスポーツゲームはないの?」

「今のでスポーツは終了」

昼間、一通りのアクションとシューティングをクリアし終えた鈴下はスポーツへ移行した。しかし、それも今ので全制覇。俺の家にある約50タイトルのゲームソフトのうち、30タイトルはすでに終了。後はRPGやシミュレーションを残すのみとなった。

「残すのは全く触ったことのないジャンルばっかりね」

「まずはRPGのほうがやりやすいと思うぞ」

「なら、これがオススメなんだっけ?」

鈴下は『タイクエ』を俺に見せながら確認する。

「それと『ファイジア』な。元祖と言われてる『タイクエ』からプレイすることを勧めるけど」

「じゃあ、これにしよ」

カセットを挿入し、電源オン。『タイクエ』シリーズお馴染みのテーマが流れ始める。

「これこれ。この序曲があってこその『タイクエ』だよ」

「なんかこれ、他のゲームにはない感じの音楽ね。妙にクラシックじみてる。それにこのパッケージの絵……なんかの漫画の絵じゃない?」

「シナリオ、ゲームデザイン、グラフィック、サウンド――どれも有名な人が担当しているのも、このゲームの特徴だ」

「へえ~、なら相当期待していいのね?」

「そりゃもちろん。存分に楽しんでくれ」

「ん? 名前入力? ハイスコア出す前にするなんて斬新ね」

「これはスコアを競うゲームじゃない」

「じゃあ、なにをするゲームなのよ?」

「とりあえず、名前入れてみな」

「入力出来るのが、ひらがなだけっていうのも珍しいわね。えーっと、りん――っと。って、なにこれ!? わたしの名前を、ゲームのキャラクターに呼ばれてる!?」

「そう、このゲームの主人公はプレイヤー自身なんだよ」

「しかも、わたしが勇者なの!? 宝箱を取れって言ってるけど――」

「移動させて宝箱の上に乗れ。そんで、Aボタンでメニュー開いて、『とる』ってコマンドを押すんだ」

「上から見下ろしてる形式なのね。1つ1つがマス目みたいになってて、移動か。『ゴールド』ってアイテムを120個手に入れたわ」

「違う違う。ゴールドはこのゲームの通貨名称だ。俺たちで言えば、120円手に入れたみたいな感じ」

「ゴールドはお金なのね。松明と鍵はアイテムよね?」

「そうだ」

「ここにいる人には話しかけられるの?」

「話しかけたい人の隣に行って、メニューから話すコマンドを選んで、向きを指定する」

「本当だ。話しかけてきた」

話しかけたのはこっちからだけどな。

「ふーん、今まで味わったことのないゲームスタイルね。これはもちろん、戦いもあるんでしょ?」

「外歩いて、モンスターと遭遇すれば戦闘開始だ」

「なら、さっさと戦いよ。このゲームもちゃちゃっとクリアしてやるんだから」

「そうはいかないのが、RPGなんだよな」

あーあ、一直線に外に出て行ったぞ。持ってるだけじゃ装備品は意味を成さないのに……。

「外に出て、歩いてれば――あ、敵が出てきた! どれで攻撃?」

「えーっとだな――」

「早くしてよ! 敵が襲ってきちゃうじゃない!」

「落ち着け、鈴下。こっちがなにもしない限り、平気だ」

「そんな悠長な――あれ? 敵が動いていない?」

「アクションゲーム脳を捨てろ。これはターン制といって、行動を決めてから戦う代物なの。プレイヤーは指示するのが役目だ。後はコンピュータが自動でやってくれる」

「なにそれ? そんなのつまんないじゃない」

「やってれば面白さがわかるさ」

「攻撃っと。ん? 攻撃したの?」

「下に1ポイントのダメージを与えたって出てきただろ?」

「敵が点滅しただけなんだけど?」

「アクションとかシューティングと違って、基本的に絵じゃなくて、文字を見るゲームだからな」

「なんかつまんなーい」

「まだこのゲームの10分の1も堪能してないぞ。全制覇するんじゃなかったのか?」

「そうだけど……」

「俺が隣でレクチャーしてやるから、もう少しやってみな?」

「わかった……」

うーん、さすがの鈴下でも苦手なジャンルだったか。


「2人ともー! ご飯出来たよー!」

外がすっかり暗闇に支配される中、紗智は夕飯の完成を報告しに、部屋に入ってくる。

「…………」

「サンキュ、紗智」

「…………」

「おーい、鈴ちゃーん?」

「…………」

「そんな生半可な呼びかけじゃ気づかねえぞ。今すげー集中してるから」

ついさっきまで、つまらなさそうにプレイしていた鈴下だったが、俺が少しづつ教えるとそれを理解していき、今ではどっぷりRPGの深みにハマってしまった。

「今からドラゴンに挑むところだし、尚のこと気づかないぞ」

「なに言ってるかわかんないけど、早くしないとご飯冷めちゃうよ?」

「それはいただけないな。おーい、鈴下ー!」

「わっ! なによ、急に大声出さないでよ!」

「鈴ちゃーん、ご飯出来たよ?」

「え、紗智、いつの間に――」

「本当に気づいてなかったんだ。冷めないうちに食べようよ」

「うん、わかった……けど……」

「どうした?」

「これ、電源落としても、続きから出来る?」

「そういうことか。王様に話しかければ復活の呪文を聞ける。それをメモっとけ」

「わかった」

「俺と紗智は、先にリビングで待ってるぞ?」

「うん」

「王様のところ行かずにプレイ続行するなよ?」

「大丈夫だって」

「待ってるね、鈴ちゃん」

「うん、すぐ行く」


「ふう……」

「鈴ちゃん、すごい集中力だね」

「今までやってきたゲームと違って、せわしなくないからな。自然と集中して無言にもなるさ」

その気持ちは、体験上よくわかる。

「それにしても、鈴ちゃんがゲーム好きだなんて」

「嫌なのか?」

「嫌なことないよ。趣味は人それぞれだもん。そうじゃなくて、意外だったの」

「意外?」

「鈴ちゃんって、けっこうなんでもそつなくこなすから、なにやってもつまらなさそうに見えてたんだ。だから、鈴ちゃんはなにを楽しんで、なにで喜ぶんだろうって思ってた。でも昨日から鈴ちゃんを見てて、そんな心配なかったなって思ったよ。ゲームしてるときの鈴ちゃんはすごく楽しそうなんだもん。鈴ちゃんが楽しそうにしてるとあたしも楽しいし、嬉しい」

「紗智は鈴下のこと、好きなんだな」

「うん、好きだよ」

「そうか」

「誠ちゃんは……鈴ちゃんのこと、好き?」

「え……」

「…………」

「なんだよ、いきなり」

「誠ちゃんから言ってきたんだよ?」

「それは……そうだけど」

鈴下のこと好きかって……そんなのそうに決まってる。でも、好きってそういうんじゃなくて、友達としてっていうか後輩としてっていうか。好きって言ったら、多分勘違いするだろうな。かと言って、嫌いとも言えないし……。

「……うーん、いいや」

「え?」

「今のでわかった」

「わかったって、なにを――」

「誠ちゃんの気持ち」

「なんだよ、それ――」

「お待たせ」

紗智に続きを聞こうとしたとき、鈴下もリビングに来て、強制的に中断される。

「鈴ちゃん、おかえり。お腹空いたでしょ?早く食べよ」

「うん」

「いっただっきまーす」

「いただきます」

「いただきます」

うーん、紗智はなにが言いたかったんだ? 1人で納得しやがって、聞いてきたんだから俺にも教えろよ。


「送ってくるな?」

夕飯を食べ終え、時間も時間だし、俺は昨日と同じように鈴下を途中まで送ることにした。

「うん、行ってらっしゃい。鈴ちゃん、また明日、学園でね」

「またね、紗智」

「誠ちゃん、あたし今日はこのままお家に帰るね」

「わかった。また明日な、紗智」

「またね、誠ちゃん」

「行くか」

「うん」

自宅へ入っていく紗智を見送って、俺たちも歩き出した。


「どうだった、『タイクエ』は?」

「最初は退屈なゲームって思ってたし、わたしが今までプレイしてきたゲームに比べると地味って思った。けど、経験を積んで、徐々に強くなっていくところが、ちょっとリアルで面白い。それにシナリオがちゃんとテキストで読めるっていうのも、なんだか絵本を読んでる感覚だし、主人公が自分自身だから、世界観に入り込んじゃう」

「だろ? それがあのゲームのいいところなんだ」

「『ファイジア』ってゲームも、ああいう感じなの?」

「似てはいるけど、対抗して作ったみたいで、全体的に『タイクエ』とは違うな」

「具体的には?」

「『タイクエ』は文字で表現してるけど、『ファイジア』はそれを絵で魅せてる感じが第一印象かな」

「なら、RPG初心者には『ファイジア』のほうがオススメなんじゃない?」

「そうも言い切れない。確かに見た目から言えばそうだが、『ファイジア』はストーリーとシステムが『タイクエ』に比べて特殊なんだ」

「どっちにも一長一短があるってことね」

「個人の好みの問題かな。俺はそれぞれ別の良さがあるから、どっちも好きなんだけど」

「その『ファイジア』にも期待ね。早く今のをクリアしなきゃ」

「これからドラゴン討伐だもんな。まだまだ先は長いぞ。復活の呪文をメモった紙、なくしてないだろうな?」

「そんなヘマしないわよ。ちゃんとあるって。あー、早く続きしたいなー」

「そんなにしたいなら、ファニコンごと貸してやろうか?」

「え……?」

「いちいち、俺の家に来るのも面倒だろ? ソフトも一緒に貸してやるよ」

「…………」

「どうした?」

「……いい」

「ん?」

「貸さなくて……いい」

「続きやりたくないのか?」

「すっっっごく、したいよ。でも……いい」

「そうか。鈴下がいいんならいいけどさ」

「…………」

なにか家でゲーム出来ない理由でもあるんだろうか。

「この辺でいいわ」

「気をつけてな」

「すぐそこだから、大丈夫よ」

「また明日な」

「……ねえ」

「ん?」

「あんた、さっきさ……」

「なんだ?」

「その……あの……」

「はっきりしないな。どうした?」

「や、やっぱりなんでもない」

「なんだよ、気になるな」

「なんでもないのはなんでもないの! じゃあね!」

「おい、ちょっと――」

あそこまで言っておいて行っちまうなんて、気になるじゃねえか。紗智といい、鈴下といい、女子はなんで途中までしか言わねえんだ。


「…………」

自宅へ戻り、布団でくつろぎながら考える。

鈴下、なんでファニコン借りなかったんだろ。本人はすごくやりたがってたのに。やっぱ、家でゲーム出来ない理由があるとか? それとも、単純に借りるのは悪いと思ったのか。最近は以前に比べて打ち解けてきたけど、如何せん素直じゃねえからな。まだここぞというところでは、本心を言ってくれないもんな。それが少し寂しい気もする。もっと仲良くなれば、自分のことを話してくれるようになるかな。家庭用ゲーム機にハマったみたいだし、うちに遊びに来るときに、スキンシップとってみるか。バイトがあるから、頻繁には来ないだろうけど。

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