鈴ルート6話 気になる存在
翌日、どうしても鈴下のことが気になった俺は、昼休みに屋上へ様子を見に行くことにした。
「紗智、弁当くれ」
「はい、誠ちゃんの分」
「あんがと、それじゃ」
「って、待てい!」
「どちらかへ行かれるのですか?」
「俺は別のとこで食べるよ」
「どこ行くの?」
「その辺だ。じゃあな」
あんまり構うと根掘り葉掘り聞かれることは目に見えてるからな。さっさとずらかろう。俺は紗智と三原を尻目に屋上へ向かった。
「よっ、今日もここか」
「なにか用?」
鈴下、学園ではまだ警戒モードだな。周りの目でも気にしてるのか?
「俺もここで食べようと思ってさ」
「あっそ」
「気になってたんだけどさ」
「なに?」
「そこのノートとペン、いつもあるけどなにに使うんだ? 宿題でもやってんのか?」
「……なんでもいいでしょ」
「あ、わかった。イラスト描いてるのか?」
「な、なんでわかったの?」
「図星だったのか」
「う、知らないわよ!」
いや、もう知っちまったけど。
「――なんでわたしがイラスト描いてるって思ったの?」
「学園祭準備のとき、すげー上手いイラスト描いてただろ? だから、そうかなって」
「あの時か……」
「鈴下はイラストレーターとか目指してるのか?」
「別に……描いてるのはただの趣味よ」
「お、やっぱりそのノートにはイラストを描いてるんだな?」
「あーもう! それでいいわよ!」
「でも惜しいな。あれだけ上手いのに、そういうの目指さないなんて」
「そんなつもりで描いてるわけじゃないし……」
「なら、なんで描いてるんだ?」
「…………」
「おーい?」
「どうでもいいでしょ……」
鈴下は素っ気ない態度で立ち上がり、出口に向かって行った。
「あ、鈴下――」
怒らせちゃったか……。
「ねえ……」
出口付近で鈴下は振り返り、俺に問いかける。
「ん?」
「今日、あんたの家に行ってもいい?」
「いいけど、バイトはいいのか?」
「少しの間、休みとったから平気」
「大丈夫なのか?」
「バイトは、ゲーセンに行くお金が欲しかっただけだから、大丈夫よ」
そか、家庭用ゲーム機にハマったから、ゲーセンに行く必要がないんだ。
「じゃ、今日からあんたの家に通うから」
鈴下は自分の言いたいことを言い終えて、屋上から去っていった。
「通うって……」
あんな態度してたけど、内心『タイクエ』の続きが気になって仕方ないんだろうな。
「あ……授業終わってから、どこで待ち合わせするか決めるの忘れてた」
鈴下のことだから、校門とかで待ってるだろ。
放課後になってから、紗智に、鈴下が俺の家に来るって伝えるのを忘れてたことに気づいた。
「あたし、商店街で買い物してから帰るね」
「俺、先に帰っててもいいか?」
「そんなの当たり前でしょ? 待たせちゃだめだよ? じゃあね」
待たせる? なに言ってんだ? 聞く暇も与えず、出て行きやがった。
「帰りましょうか」
「ああ」
紗智がいなくなった以上、三原と2人で帰るしかねえな。
「あれ~?」
校門に鈴下の姿はなかった。
「どうされました?」
「あ、いや……」
鈴下、どこいるんだ? 校門で待ってると思ったのに。
「悪い、三原。用事、思い出したから先に帰っててくれ」
「わかりました。ではまた明日」
まだHR終わってないのかな。校舎内を探してみるか。
「いない」
一通り1年生の教室を見て回ったけど、どこにもいないな。鈴下のクラスを聞いておけばよかった。
「鷲宮先輩?」
後ろから声をかけてきたのは、仲野だった。
「仲野か」
「こんなところまでどうしたんですか?」
「それは――」
「将来の嫁候補でも探しに来たんですか?」
「そんなことしてるように見えるか?」
「いえ、全く」
「はあ……いや、そんなコントやってる場合じゃない。鈴下、どこいるか知らないか?」
「鈴ちゃんなら、もう帰りましたよ」
「なに? いつ帰った?」
「HRが終わったと同時にです。なにやら急ぎ足だったので、バイトじゃないですかね?」
それは違うけどな。
「なにも聞いてないか?」
「はい」
「そうか。ありがとう、仲野」
「鈴ちゃんになにか用事があるんですか?」
「そんなところだ」
「それって――」
「それはなしだ」
「まだなにも言ってないんですけど」
「未然に防いだほうが俺の身のためだと思ってな」
「ちえー」
「俺、もう行くな」
「さよならです、鷲宮先輩」
再び校門に戻ってみたが……うーん、やっぱり校門にはいねえな。もしかして、1人で俺の家に行ってるのか? そうだったら、俺の家に1人で待ってるよな。鍵かかってるし、昨日みたいにずっと立ちっぱなしでいるのかも。
「一度、帰るか」
いなかったら、いなかったでまた探しに行こう。
自宅の玄関前に到着するも、鈴下の姿はない。
「いないな……」
どこ行ったんだよ、鈴下。いないなら仕方ない。探しに行くか。
「その前にカバン置いてから行こう」
玄関のドアを開けようと鍵を挿し、捻るが――
「んん?」
開いたと思い、ドアノブを引くが鍵がかかってる。
「あちゃー、今朝、鍵閉め忘れたのかな」
ちゃんと閉めたと思ってたんだけど、不注意だった。鍵を開け直すと今度こそドアは開いた。部屋にカバン置いたら、鈴下を探しに行こう。今度はしっかり鍵閉めないとな。
「紗智もまだ戻ってないか」
今朝、鍵を閉め忘れたのは確定だな。泥棒に入られたら困るし、注意しとかなきゃ。
「それにしても、鈴下はどこ行ったんだ?」
そんなことを言いながら、俺は自室のドアを開く。
「え……?」
「え……?」
俺の部屋に着替え中の女の子がいる。それも見たことある顔だ。
「な、あ、へ……」
見たことある顔というか、この娘は――
「す、鈴下ぁ!?」
「ちょ、あんた、なんで――」
「鈴下こそ、なんで俺の部屋――」
「だって、あんたいつになるかわかんなかったし」
「それになんで半裸で――はっ!」
「――っ!?」
鈴下は露わになっていいる胸を、手でさっと隠す。
「み、見たわね……」
「見てない! 断じて見てない!」
「うそ! 今、絶対見てた! 視線いってたもん!」
「い、言いがかりはよせ! 紳士として、それは断じて――」
「なにが紳士よ! あんたにはそんな言葉似合わないっての!」
「なに!? 俺のいつもの振る舞いを見ても、それが――」
「言えるっての! 絶ッ対、見た!」
「だから、見てない!」
「あくまでシラを切るのね。この変態!」
「変態は言いすぎだろ。鈴下が俺の部屋でパンツ1枚になってるのがそもそも――」
「あ、な……」
胸を隠すのに精一杯になってた鈴下は、ようやく今の自分の格好に気づいたようだ。
「ちょっ、こっち見るな!」
「だから、なんでそんな格好で――」
「う、うるさいわね! あんた、わたしの胸だけじゃなくて、下着にまで欲情してんの!?」
「な、バカ言うな。そんなこと一言も言ってないだろ?」
「そういう目してた! 絶対してた!」
「してないっての! ――って、さっきと同じくだりだな」
「そんなこと納得しなくていいから、あんたが取るべき行動は1つでしょうが」
「なんだよ、それは?」
「早く出て行けー!」
鈴下は手当たり次第、手の届く物を俺に向かって投げつけてくる。
「うわっ! 物を投げるな!」
「早く出て行けって言ってんのよ!」
「危ないって! 鈴下が投げてるのは、俺の私物だぞ!? 壊れちまうだろ!」
「知るかー! さっさと出てってよ!」
「わかった! もう出て行くから、それ以上投げ――ぶへっ!」
鈴下が投擲した愛用の目覚まし時計が俺の顔面にクリーンヒットした衝撃で廊下まですっ転んだ。そのおかげで俺はようやく自分の部屋から出て行かされた。
「あんたは油断も隙もないわね」
数分後、鈴下の入室許可が下り、やっとのことで自室に腰を下ろす。
「そんなつもりはなかったって、さっきから言ってるだろ?」
「信用できないわね。筒六から、あんたの変態性について色々聞いてるし」
仲野め、変なこと吹き込むなよ。
「それで? なんで鈴下が俺の家にいたんだよ?」
「あんたを待ってたんじゃ、遅くなると思ったのよ」
「それで、先に俺の家へ来てたってことか?」
「そうよ」
「で、家の鍵が開いてたから入ってたってわけか」
今朝、鍵を閉め忘れてなきゃ、俺の顔面に時計型の痣を作ることもなかったのだ。鍵1つでこんなことになるなんて。
「鍵なら閉まってたわよ?」
「は?」
鍵が閉まってた?
「なら、鈴下はどうやって――」
「昼休み、あんたと別れた後、紗智にあんたの家の合鍵を借りたのよ。それで入ったってわけ」
「な、なに~!?」
紗智、そんなこと一言も……。
「はっ!」
そういえばさっき、待たせたらだめとかなんとか言ってたな。こういうことだったのか。
「紗智に鍵借りて、先に家に来るんだったら、そう言っておけよ。俺はてっきり校門で待ってるかと思って、学園を探してたんだぞ?」
「紗智があんたに言うかなって思ったんだもん」
なるほど、そこで齟齬が発生したわけだ。鈴下は紗智が、紗智は鈴下が俺に言ってると思ったんだ。
「次からは一言くらいなにか言ってくれよ?さっきみたいな目に遭うのはもうごめんだぜ」
「わかった」
「てか、わざわざ着替え持ってきたんだな」
「いつまでも制服のままって、嫌なのよね」
「窮屈な服ってわけでもないだろ?」
「そういうことじゃなくて、下が嫌なの」
「下?」
「スカートでしょ」
「それが?」
「だから、スカートが嫌なのよ」
「スカートが嫌って……なにか理由でもあるのか?」
「なんか女の子っぽいじゃない」
「女なんだからいいじゃねえか」
「とにかく嫌なの! スースーするし、下着見えそうだし」
「そうか? 可愛いと思うんだけど」
「な……可愛いって……」
「制服のときの鈴下、可愛いと思うぞ」
「バ、バカなこと言うんじゃないわよ。そんなこと言っても嫌なのに変わりはないから」
「うーん、惜しいけど鈴下がそう言うんなら仕方ねえな」
「わかればいいのよ。そんなことより、『タイクエ』しなきゃ……」
なんか焦ってるみたいだけど、どうしたんだ。
「復活の呪文、入力してないのか?」
「ここに来てから、何回か入力してるんだけど、違いますって出てきて……」
「どれどれ……」
鈴下がメモしておいた復活の呪文を俺も入力してみる。
「受け付けないな」
「でしょ? これ壊れちゃったのかな」
「それは違うぞ」
「なんで?」
「鈴下のメモが間違えてるんだ」
「わたし、ちゃんとメモしたわよ」
「そのつもりになってるだけだ。俺も昔はよくやったよ。手書きでメモするから、どこかで間違えるときがあるんだよ」
「単にこのゲームが記録してないだけじゃないの?」
「このゲームは記録しているわけじゃない。復活の呪文はあくまで暗号みたいなもんだ。コンピュータが暗号の情報を読み取って、その状態を表示するって仕組みだから、擬似セーブなんだよ」
「そんな……じゃあどうすれば……」
「……最初からやり直すしかないな」
「それしかないの……?」
「試せることはあるけど……」
「なに?」
「ただ成功するかはわからんぞ?」
「いいわ。どうせ最初からすることになるんなら、可能性があることを試してからにしたい」
「わかった、やってみよう」
「なにをするの?」
「この復活の呪文での失敗は文字の書き忘れか、文字の見間違えかだ。書き忘れの場合、探すのは困難だけど、見間違えの場合は案外容易だったりする」
「どういうこと?」
「例えば、この『る』という文字。『ろ』かもしれないだろ?」
「文字的には似てるわね」
「こうやって、試していく――あ」
「あ――」
復活の呪文が成立したらしく、ゲーム画面が表示される。
「これ、この前の続きよね?」
「俺はわからんから、ステータス見て、確かめてみてくれ」
「えーっと……うん、この前の続きだ」
「よかったな」
「あのさ……」
「ん?」
「あ、ありがと……」
「気にすんな。ほら、ドラゴン倒しに行ってこいよ」
「うん」
最初からやり直しは相当きついからな。すぐに再開出来て、俺も一安心だ。
「えー! そんなことがあったの!?」
紗智め、リアクションがいちいちオーバーだ。
「本当、こいつのスケベさには困ったものよ」
「だから、あれは事故だって言ってるだろ」
紗智の晩飯の合図を受け、ゲームを中断し、3人でディナータイム。この3人で晩飯食べるのが日常になりつつある。
「誠ちゃん、あたしは悲しいよ。いくら鈴ちゃんが可愛いからって、着替えを覗くなんて」
「そんなつもりなかったって言ってるだろ。第一、俺は鈴下が家にいることすら知らなかったんだぞ。紗智か鈴下がちゃんと言ってれば、こんなことにはならなかったのに」
「でも、わたしの胸、見てたじゃん」
「それは――」
「わたしの下着も見てたじゃん」
「だから――」
「誠ちゃ~ん……」
「だああ、もうわかったよ! 俺が悪うございました!」
「わかればいいのよ」
なぜ俺が謝って、決着なんだ。
「鈴ちゃん、少しの間、学園終わったらここに来るんでしょ?」
「うん」
「朝は誠ちゃん起こさないとだから、もし先に家に入っておくなら今日みたいにあたしのところに鍵取りに来てもらってもいいかな?」
「わかった」
「誠ちゃん、今度は覗いたらダメだからね」
「覗かねーよ。そんなつもりもないし」
「あはは、気を付けないとだめだよ? 食べ終わったら、食器は水につけておいてね? 洗うのはあたしがやっておくから」
「わたしも手伝う」
「ありがとう。でも、大丈夫だよ。鈴ちゃん、ゲームの続きしたいでしょ?」
「したい……けど、それぐらいは手伝うわ」
「いいの?」
「うん」
「じゃあ、お願いしようかな」
「任せて」
鈴下と紗智は食べ終わった後の食器を流し台へと運んでいく。
「誠ちゃん、お片づけしたいから早く食べてね?」
「へいへい」
「わたしが洗うわ」
「おっけー。あたしは食器を拭くね」
片付けを開始する2人。なんだか仲の良い姉妹のようだ。
「わあ、鈴ちゃん、洗うの早いね」
「いつもやってるからね」
「そっか、アルバイトしてるもんね。こんな早かったら、あっという間に片付いちゃうね」
「店ではもっと早いわよ。このスピードだととてもじゃないけど、片付かないわ」
「えー、そうなの? 今でも十分早いと思うけどなー」
「でも、店では食洗機があるから、手洗いするのはべっとりついた油とかソース部分だけなのよ」
「へえ、そうなんだ。食洗機かあ……いいなあ。それがあれば便利そう」
「便利な反面、使ってれば汚れるから、それ自体も洗浄する必要があるんだけどね」
「ごちそうさま~」
食器を洗ってもらおうと声をかけながら、食器を置くがどうやら2人とも話に夢中で俺の方を振り向きもしない。
「俺、部屋に戻ってるからな?」
「食器洗うのに必死なのに、店長がさ――」
「えー、それはひどいねー」
うむ、戻っててもいいみたいだ。
「食った食った」
自室に戻り、横たわる。腹一杯で少し眠くなってきた。待ってる間、少し寝て――
「ちょっと!」
「うわっ! ビックリした!」
「それはわたしのほうよ。先に部屋へ戻ってるのなら、そう言いなさいよ」
「言ったけど、紗智としゃべってるのに夢中で気づいてなかったじゃねえか」
「気づくように言ってよ」
関白様のお言葉は絶対のようじゃ。
「紗智はどうした?」
「もう帰るって。あんたによろしくって言っておいたわよ」
「なんだよ、顔ぐらい見せて帰ればいいのに」
「面倒だったんでしょ。さーて、続き続き~」
鈴下は意気揚々とファニコンの電源を入れる。今度は復活の呪文、間違えてないだろうな。
数時間プレイした後、鈴下はなんと『タイクエ』をクリアした。それに満足したのか、家に帰るという鈴下を俺は今日も途中まで送っている。
「まさかクリアしてしまうとは」
「時間はかかったけど、あの程度、わたしにかかれば余裕ね」
「それでも2日で終わらせるのはすげえよ。よく紋章のある場所わかったな?」
「あれは意地悪よ。ただの毒の沼に落ちてるなんて」
「そのために、毒の沼を無効化する伝説の鎧なんだろうけどな」
「あれ探すのが1番時間かかったわ。世界中の毒の沼に入ったからね」
「よりにもよって、最後に入った沼にあったもんな」
「エンディングはよかったと思うわ。王道な感じだったし。ラスボスは結局ゴリ押しでいけたけどね。このゲーム、攻撃魔法って不必要よね?」
「力押しで勝てるからな。ただ鈴下よ、ラスボスに世界の半分やるって言われて、迷ってたろ?」
「い、いやあ……。そんなことないわよ」
「嘘つけ。選択肢のとこで、ちょっと間があったぞ」
「そ、それはラスボスに対して怒りを抑えきれなかったのよ。そんな手に乗るか! って思ってね」
「はいはい。ともかくクリアおめでとう。次は『ファイジア』? それとも『タイクエⅡ』?」
「ここは『ファイジア』にしとくわ。『タイクエ』とどう違うか見てみたいし」
「そうか。あのゲームはまた違う遊びが出来るから、楽しめると思うぞ」
「期待しておくわ。じゃ、わたしは帰るから」
「また明日な」
さっきはあんまり態度に出さなかったけど、帰路につく鈴下の背中はどこかウキウキしているように見えた。
「帰るか」
布団で横になりながら、俺は鈴下のことを考えていた。鈴下が俺の家に来始めてから3日経つけど、もうそれが当たり前みたいになってる。どうせなら、泊まっていけばいいのに……。
「って、なに考えてんだ。それじゃまるで……」
あれ? 俺、鈴下のこと気になり始めてんのか?
「…………」
鈴下は素直じゃないけど、案外可愛いとこあるし、意外と優しいし、一緒にいて楽しい。でも、鈴下はどうなんだろ? 鈴下は俺のこと、どう思ってんだろ? 俺の家に来るんだから、嫌われてはないと思うんだけど……。いや、鈴下のことだから本当に俺が所持しているゲームをプレイするために仕方なくなのかも……。
「そうなら、ちょっと悲しいな」
うーん、なんとかして確かめる方法はないものか……。
「どうすればいいかなぁ……」
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