2017年9月まとめ

眠りはすれど夢を見ず

ただただ意識を闇へと落とす

その底で奇妙なモノを拾った


救われたい

自分自身を救いたい

そのためにはまず救われなくちゃ

ああいやイヤ嫌

くらかった


裏から裏まで裏だらけ

星屑砕いて塵になれ

さよならは三度まで


それはきっと、いつか見ていた夢

いつの間にか見れなくなっていた夢

御伽噺みたいな世界の物語

またここから始めよう

指先でそっと触れるところから


くらりかくらりか

目眩の音だけ聞こえてた


全日本スマホ投擲選手権大会準決勝第二試合敗者インタビュー


世界はいつも平凡で

世界はいつも退屈だ

だからこれは必然だったのかもしれない

昨日、世界は死んだんだ


明日の命は大事にしよう

今日は五回も死んだから


少しずつ掻い摘んで話をしよう

あまり滑稽な話ではないのだけれども

それでもこれで僕や君の気も紛れるというのならそれでいい

まずは結末から話そうか

逆さまウサギになった僕らにはそれがお似合いだろう


三十六計全てが逃げる


逆さのウサギ、地に墜ちた

逆さまウサギ、月から跳んだ


朝から殺され、昼には死んだ

夕方目覚めて、夜まで休憩


君に噛み殺されるのなら構わない

だからそのナイフを仕舞っておくれ

お願いだから僕の最期を味わって


愛されるより愛したいケド、殺すよりも殺されたい


痛くするのは嫌だから髪の毛一房くださいな

キミごと貰うとどうしていいか分からない


僕の血の色、蜜の色

僕の血の味、蜜の味

他人の不幸は蜜の味

どうか僕の首筋に歯を突き立てて

きっととっても甘いから

キミにとっても甘いから


息を殺した僕を殺して

おやすみなさい


コップの水を零しましょう

世界が水浸しになるまで


死にたくないって駄々こねて

そのうち声も出せなくなった

その必要もなくなった


小突かれたのなら構わない

小突かれ続けりゃ憎たらしい

そのうち撃鉄撃ち返されてもあなたのせいさ


私もお前も悪いんだ

自覚があればどれほどマシか

憎悪に変わればどれほど楽か


もう十分耐えたさ

次は無い

あれば誰かが死ぬだけさ


霞晴れたが闇の中

チリリチリリと焦げる音

急かされ逃げれば思うツボ


たかが"たかが"、されど"たかが"

たかが"されど"、されど"されど"


重ねた指先の隙間にペルチェ素子でも挟んだら発電できそうだった

そんなことを言われても全て幻ですから

逆さまにして終わりましょ

ウサギと一緒に踊りましょ


かんなり招くは数多の魂

少しばかりのツマミ食い

許されるのやら、許されぬのやら

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る