2016年11月~2017年1月まとめ

2016年11月


メビウスの影が僕を追いかける

逃げようとして、逃げようとして必死で走った僕の目の前には影があった

僕はもうメビウスに囚われてしまっていた


生きてるのか死んでるのか分からない沼人形


龍が駆け、竜が翔けた


触れただけで朽ちてしまいそうな危うさと、呼んだだけで消えてしまいそうな儚さ

僕の生きてる世界はただただ壊れかけだった


真っ赤に咲いた『花』を見つめてキミは「綺麗だね」と言ったんだ


床に飛び散った『血』を見つめて貴方は「気持ち悪い」と言ったんだ


彼らの目には『マガイモノ』しか映らない


嗚咽と血潮を飲み干して、おやすみなさい


あなたはただ役割を演じるだけの道化

意思などないの

価値などないの

代わりなんていくらでもいるの

にやけた少女はただただ嗤う

まだまだ舞台の幕は降りやしない


真っ赤に染めて、真紅に染めて

あなたの色で染め上げて

黒いドットは誰かの血潮

綺麗な奇麗なドレスはいかが?



12月


黒いまなこでよおく見ろ

真っ赤な嘘はすぐ分かる

白々しいのがニセモノだ


三度の飯より死ぬのが好きで、今日も四度は死んでいる

たまには死なぬようにと努力はするが、死ねぬストレスが元でよく死ぬ


そっと口づけを

ちょっとばかしの愛想を込めて

きっとわたしは報われない

やっとあなたは救われた


砕けた心の破片を探し、今日も今日とて夜を征く

積もった雪が、月の明かりを跳ね返すのが眩しくて

よろけた先に君がいた


天使の羽根が散らばった

惨劇の始まりの鐘の音と共に

詩を詠えや不幸なオルフェン


霧に紛れて逃げ出した

電信柱の裏側に、白い影が潜んでる

見つからないように

見つからないように



2017年1月


そんなに眩しいのなら瞼を閉じろ

それでも辛いのなら目を潰せ

覚悟がないのなら最初から目を逸らせ


サヨナラで全てをリセット

ハジメマシテで始まる物語

もう何度目だろうか

君の首を絞めるのは


少しだけキミの傷口を愛でよう

ボクの罪の証が刻まれ続けるように


ちょっと穢れた聖書のページ

そっと懐忍ばせて

いただきますがボクらの合図


月は満ちれど、心は満ちず

銀の弾丸噛み砕き

これでは足りぬと骨砕く


いつまで経っても影は影

どれほど願えど闇は闇

胡散臭い薬を渡して、飲み干して

気づいた頃には陽炎が揺らいだ

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