第145話 サソリとトンボと空飛ぶ少女Ⅱ
ヤタイズナ達を捜索中モンゴリアンデスワームに襲われていた所を半人半鳥の謎の少女、フェネに助けられたスティンガーとドラッヘ。
(ねーねー、フェネはこのさばくにすんでるのー?)
「ウン! ズーーーーットコノサバクニスンデルヨー♪」
(そうなんだー! どこにすんでるのー?)
「コノサキヲ、マーッスグイッタタテモノニスンデルヨー」
スティンガーとフェネはお互いに意気投合したらしく、楽しそうに話し合っていた。
(……何か喋り方が似てるっすねこいつら……しかし建物って事はこいつみたいな奴らの集落があるって事っすか? だとしたらあいつらも無そこに辿り着いてるかも……おい、フェネだったすか?)
「ンー? ナニナニー?」
(お前が棲んでるって場所に連れてってもらえるっすか?)
「イイヨー♪ ツレテッテアゲルー♪」
(わーい♪ フェネのすんでるところがどんなところなのかたのしみだなー♪)
「タノシミー? ウン♪ タノシミニシテテネー♪」
スティンガーとフェネは楽しそうにじゃれ合う。
(こいつらといると何か調子狂うっすね……)
「ソレジャア、ワタシニツイテキテー」
(わかったー♪)
スティンガーとドラッヘはフェネに案内され、フェネの棲み処へと移動を開始した。
(にしても、あのバカデカい声だけでよくあの巨大ワームを追い払ったっすね)
(そうだねー、フェネすごいよー!)
「アノコハワタシノコエガキライミタイデ、ワタシガサケブトニゲチャウンダヨー」
(そうなんだー)
(声……成程あいつは音に弱いんすか……)
「デモ、アノコハフダンハオトナシクテ、ツキニイッカイグライシカ、ゴハンヲタベナイハズナンダケドー……ココサイキンキュウニアバレハジメタンダヨネー……」
(へー……)
(……あいつの頭部についてた小さな蜘蛛……まさかあれが原因……?)
―フェネと共に移動して早一時間。
スティンガー達は目的地へと到着した。
「ホラ、アソコガワタシノスンデルタテモノダヨー」
(あ、あれが棲み処……?)
フェネが足で指差した場所は半分以上砂に埋もれた、古い廃墟であった。
(お前、こんな所にずっと住んでるんすか?)
「ウン、ソウダヨー」
(一体どれぐらい前からここに?)
「ンー? ……イツカラダッケー? ワスレチャッター」
(そっかー、わすれちゃったらしかたないねー)
(こいつらは……まぁ良いや、とりあえず今日の所はここで休憩して、明日またあいつらの捜索でもするっすか……)
「ゴハンガアルカラ、イッショニタベヨー♪」
(わーい♪ ごはんごはんー♪)
(あ、ちょっと待つっすよ! ったく落ち着きのない奴らっすね……)
スティンガー達はフェネの棲む廃墟の中に入り、食事を取り、休息を取った。
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