第111話 暗躍する者達Ⅳ

―マモン森林、廃城、円卓の間。















「ギリエル様、青のブロスト、ただいま帰還しました」

「うむ、してブロストよ、例の物は?」

「はい……こちらに」


ブロストが懐から石を取り出し、円卓に置いた。


その石の中心は青く光っていた。


「よくぞ回収してきた、ブロストよ、大儀であった」

「ははっ」


ブロストがギリエルに頭を下げた。


「これで我らが持つ石は二つ……残るは四つ、何としても手に入れなければ……」

「ビャハハハハハ、ところでブロストよぉ、今回もあの従魔使いは現れたのかぁ?」

「ええ、現れましたよ、まったく我々の作戦中に何度も現れて迷惑な奴らですよねぇ……」

「また奴らか……ギリエル様、奴らが我らの探している物がある場所に現れるのはもしや……」

「うむ、……奴らも例の物を狙っているのかもしれぬ」

「ビャハハハ、つうことは例の従魔使いはレイド大雪原で例の物を手に入れている可能性があるってことですね?」

「恐らくな……ディオス、調査の方はどうなっている」

「はい、レイド大雪原の調査は終了、現在ランド大樹海にて部下が調査を行っています、じきに戻って来るかと」

「そうか……ビャハ、例の作戦はどうなっている?」

「ビャハハハ、ただいま魔物達を周辺に待機させています、命令があれば直ぐにでも開始できます」

「いいだろう、直ちに実行に移せ」

「ビャハハハハハ! 了解しました」

「ゼキア、ドラン火山での準備は整ったか?」

「あと少しで整います」

「では整い次第作戦を遂行せよ、また例の従魔使いが現れる可能性がある、心してかかれ」


ギリエルが懐から白い宝珠を取り出し、ゼキアに渡した。


「はい、必ずや成功させて参ります」

「うむ、《総ては我らが主、魔人王様のために》」


「「「「《総ては我らが主、魔人王様のために》」」」」















「―後4つ、ですか……」


ブロストは自らの研究施設にて魔道具の開発を行っていた。


「本当は3つ何ですけどねぇ……ふふふふ……」


ブロストは研究所に保管している赤く光る石がはめ込まれた手甲を見てニヤリと笑った。


「さて、他の奴らが仕事をこなしていますし、私も仕事に取り掛かりますかねぇ……ふふふふふ……」


ブロストは研究施設に置かれている大量の無色透明の珠と、巨大な容器の中に入っているモノを見て邪悪な笑みを浮かべた。














「第63回次回予告の道ー!」

「と言うわけで始まりましたこのコーナー!」

「魔人共は相変わらず何かを企んでいるのう」

「そうだね……ブロストの奴は何をしようとしているんだ?」

「それはいずれ分かるじゃろう、では次回予告を始めるかのう!」

「次回は久しぶりにランド大樹海に居るガタクのお話になるよ」

「本当に久しぶりじゃのう、魔海王編から出番が全くなかったからのう……何やっとるんじゃろうな?」

「それでは次回『ガタクの出会いⅡ』!」

「「それでは、次回をお楽しみに!!」」


・注意、このコーナーは作者の思い付きで書いているので、次回タイトルが変更される可能性があるのでご注意下さい。

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