第105話 再戦、カブトvsオケラⅡ
「オラァ!」
「ジィィィィ!」
私の角とオ・ケラの前脚がぶつかり合う!
「ぐあああああっ!?」
「ジィィィィィッ!?」
ぶつかった衝撃で私とオ・ケラは後ろに吹き飛び、壁に激突した!
「くっ…!」
私はすぐに態勢を整え、オ・ケラに突進する!
「ジィィィィィィィィ!」
オ・ケラも私目掛けて突進してくる!
「ジィィィィィィ!」
オ・ケラは右前脚が光り輝せ、私目掛けて右前脚を振るった!
「《炎の角》! オラァッ!」
私は炎の角でオ・ケラを攻撃した!
炎の角と爆発の爪がぶつかり、爆発が起きた!
「ぐぅぅぅっ!?」
爆発の衝撃で私は後方に吹き飛ばされる!
「ジィィィィィィィィ!!」
その隙を狙いオ・ケラが両前脚を光り輝かせて追撃してきた!
「《炎の角・槍》!」
私はその攻撃に対して炎の角・槍で応戦した!
炎の角・槍と両前脚の爆発の爪がぶつかり合う!
そして大爆発が起きた!
「ぐあああああああああ!?」
私は爆発の衝撃で吹き飛ばされる!
「ジィィィィィィィィ!」
オ・ケラが私目掛けて飛び出し、左前脚の爆発の爪を私の前胸部に叩き付けた!
「ぐはぁっ!?」
爆発が起き、その衝撃で私は床に叩き付けられた!
「ジィィィィィィィィ!」
オ・ケラが再び両前脚を光り輝かせ、私に向けて振るった!
「くっ!!」
私は即座に態勢を整え、翅を広げて飛び、爆発の爪を回避する!
オ・ケラの爆発の爪はそのまま床に直撃し、再び大爆発が起きる!
この爆発により玉座の間にオ・ケラが現れた時に出来た穴よりも更に巨大な穴が出来た。
「ジィィィィィィィィ…」
オ・ケラが空を飛ぶ私を睨んだ。
…しかし相変わらず厄介だな、あの爆発の爪は…
近距離戦闘においてあのスキルは強力過ぎるとしか言いようがない。
しかも前に戦った時に両前脚での爆発の爪を使った時はオ・ケラ自身にもダメージがあったが、今回はそれが無い。
恐らく進化したことで完璧に使いこなせるようになったのだろう。
(ごしゅじんー! だいじょうぶー!?)
(ご主人さまー!)
(今お助けいたしますわ!)
(僕だって頑張りますよ!)
(覚悟しやがれってんだ!)
(全員、攻撃準備であります!)
「「ギチチチチィィィィィィ!」」
「待て!」
スティンガー達が加勢しようとするが、私はそれを止めた。
「お前達はミミズさんとバノンと一緒に王妃を助けて守っていてくれ!」
(えー! ごしゅじんなんでー!?)
(私達ご主人さまと一緒に戦いたいんですー!)
「今のお前達じゃオ・ケラには勝てない、それに…」
私は下にいるオ・ケラを睨む。
「あいつとは一対一で決着をつけたいんだ…分かったら早くミミズさんの所に行くんだ!」
(わかったー…)
私の言葉で、スティンガー達はミミズさん達の所に向かった。
(ひじょうしょくー!)
「おお! 良い所に来たのう! 今鎖を外したところなのじゃ、さぁこの女を運び出すのじゃ!」
ミミズさん達が達が王妃を運び玉座の間から出ていった。
「…さて、待たせたな! 行くぞオ・ケラ!!」
「ジィィィィィィィィ!」
私の言葉に応えるようにオ・ケラは翅を広げ空を飛び、私目掛けて突進してくる!
「《炎の角》、《斬撃》!」
私は炎の斬撃をオ・ケラ目掛けて撃ち放つ!
「《操炎》!」
更に操炎で炎の斬撃を複数に分裂させた!
複数の炎の斬撃がオ・ケラを襲う!
「ジィィィィィィィィ!」
しかしオ・ケラは空中を縦横無尽に動き、炎の斬撃を回避する!
「ジィィィィィィィィ!」
そして両前脚を光り輝かせ、私に向かって攻撃してきた!
「喰らうか!」
私は下に急降下し、オ・ケラの攻撃を避ける!
「ジィィッ!」
私を追ってオ・ケラも急降下する!
よし、今だ!
「《昆虫召喚》!」
私の声と共に光が発せられ、空中に大きさ80センチ程の昆虫の卵が召喚される!
「くらえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
私は急降下しながらも、上空目掛けて昆虫の卵を打ち出した!
昆虫の卵は急降下するオ・ケラ目掛けて飛んで行く!
「ジィィィッ!?」
オ・ケラは身体を回転させて昆虫の卵をギリギリ回避した!
昆虫の卵は天井を突き破り、さらに上空に飛んで行った。
当たらなかったが…想定内だ!
私は地面に着地すると、再びオ・ケラ目掛けて空を飛んだ!
「《炎の角・槍》!」
私は炎の角・槍を使いオ・ケラに向けて飛んで行く!
「ジィ!? ジィィィィィィィィ!」
突進してくる私を見てオ・ケラが両前脚を光り輝かせる!
「うおおおおおおおおおおおお!!」
「ジィィィィィィィィィィィィ!!」
炎の角・槍と爆発の爪が空中でぶつかり、三度目の大爆発が起きた!
「ぐああああああああ!?」
「ジィィィィィィィィ!?」
衝撃で私とオ・ケラは地面に落ちた。
「ジ…ジィィィィィィィィ…」
オ・ケラが苦しそうに鳴く。
今回はオ・ケラにもダメージがあるようだ。
「ジィィィィィィィィ…!」
オ・ケラが起き上がり、私を睨む。
私も起き上がり、オ・ケラを睨みつけた。
「……《炎の角》!」
「ジィィィィ…ジィィィィィィィィ!」
オ・ケラが左前脚を光り輝かせ、私に攻撃してきた!
私は後ろに跳び、爆発の爪を回避する!
「オラァッ!」
「ジィィッ!」
私は炎の角でオ・ケラを攻撃するが、オ・ケラは右前脚で炎の角を受け止めた!
「ジィィィィィィィィ!」
そしてすかさず左前脚の爆発の爪で私の前胸部を攻撃した!
「ぐぅぅっ!」
爆発が起き、ダメージを受けてしまうが、私は踏ん張って何とか耐えきる。
「オラァ!」
「ジィィィィィィィィッ!?」
私は力任せに角を振り上げ、オ・ケラを投げ飛ばした!
投げ飛ばされたオ・ケラは空中で態勢を整え、着地する。
「ジィィィィィィィィ!!」
そして再び私に突進してくる!
それと同時に、天井から私の目の前に一つの物体が落ちて来た。
…昆虫の卵!?
そう、先程上空に打ちとばした昆虫の卵が私の真上に落ちてきたのだ。
なんて幸運だ! これを逃す手は無い!
「オラァァァァァァァァッ!!!」
私は落ちてきた昆虫の卵目掛けて角を振り突進してくるオ・ケラ目掛けて打ち出した!
昆虫の卵は高速回転しながらオ・ケラに突っ込んでいく!
「ジィィィィ!?」
突進中のために回避する事が出来ず、オ・ケラは両前脚を交差させ、昆虫の卵を受け止めた!
「ジ…ジィィィィィィィ!?」
昆虫の卵の勢いに踏ん張れず、オ・ケラは後方に飛ばされ、壁に激突しめり込んだ!
それでもなお昆虫の卵は回転し続ける!
そしてその力に耐えられなくなり始めたのか…オ・ケラの両前脚にヒビが入り始めた。
「ジィィィィィィィィィィィィ…!」
そして遂にオ・ケラの両前脚が砕け散り、昆虫の卵がオ・ケラの身体ごと壁を貫通した!
「ジィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!?」
オ・ケラの腹部に大きな穴が開き、オ・ケラは悲鳴を上げた。
「ジ…ジィィ…」
そして弱弱しい声で鳴いた。
…勝負あったな。
オ・ケラは両前脚を失い、腹部には致命傷の傷。
じきに息絶えるであろう。
そう思っていると、オ・ケラはめり込んだ身体を壁から出そうともがいている。
「ジィィ…ジィィィィ…!」
「まだやる気なのか…」
私はオ・ケラに近づき、トドメを刺そうとしたその時、オ・ケラがめり込んでいた壁が崩れた。
「ジィィ!? ジィィィィィィ!?」
そのままオ・ケラは玉座の間から城の下に落ちて行く。
「ジィィィィィィィィィィィィィィ!!!!」
オ・ケラは叫び声を上げながら落ちて行った。
その瞬間、頭に声が響いた。
《オ・ケラとの戦いに勝った。ヤタイズナはレベルが30になった。》
…これでオ・ケラとの長き戦いに終止符、か。
私はミミズさん達に合流するために、玉座の間を出た。
「第58回次回予告の道ー!」
「と言うわけで始まったこのコーナー!」
「遂にあのオ・ケラを倒したぞ! よくやったのじゃヤタイズナ!」
(ごしゅじんならようじがあるっていってどっかいったけどー?)
「何じゃとぉ!? せっかく宴をやろうと思ったのにのぉ…」
(そんなことよりじかいよこくしようよー)
「そうじゃのう、次回は今回の騒動の後始末をしたり、王妃から色々と聞いたりするぞ、それでは次回『後始末』!」
(それではじかいをおたのしみにー♪)
・注意、このコーナーは作者の思い付きで書いているので、次回タイトルが変更される可能性があるのでご注意下さい。
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