第48話 オリーブとの再会

前回までの三つの出来事!



「…何か久しぶりじゃのうこれ」

「ヤタイズナさん何やってるのー?」


一つ、私達の元にウィズがやって来た!


「うん、それがどうしたのー?」

「放っておけ、ただの独り言じゃ」


二つ、ウィズのお願いを聞き、オリーブを元気づけるために皆でアメリア王国に旅立った!!


「その通りだよー」

「だから放っておけと言うとるじゃろうが」


三つ、ウィズは相変わらずミミズさんの事を珍味さんと呼んでいた!!!


「そこ!? 最後の三つめがそこなのか!?」

「珍味さん放っておけとか言ってたのに自分はツッコミ入れてるじゃんかー」

「だから珍味じゃないと言っとるじゃろうが!」


と、久しぶりに私が好きな特撮ヒーローのあらすじ風にまとめてみた。


さっきも言った通り私達はアメリア王国に向けて旅立った。


旅の道中は特に何起こらず平和だった、そして前と同じ二日ほどでアメリア王国の城門近くまで到着した。


(あれがアメリア王国…綺麗な所ですね)

(見てください、綺麗なお花畑がありますよ! 美味しそうな蜜の匂いがします!)

(俺、花畑綺麗、言う)

(本当綺麗な花畑ですわね、ここなら獲物がたくさん来そうですわ)

(ここで一曲鳴いたらさぞ気持ちいいでしょうね)


初めてアメリア王国に来たソイヤー、パピリオ、テザー、カトレア、ベルはテンションが少し上がっているようだ。


「それじゃあ城門に行くか」

「行こう行こーう♪」


私達は城門に向かった…のだけれど、城門前が凄いことになっていた。


武装した門兵達が城門前で私達を待ち構えていたのだ。


「あーやっぱり騒ぎになっちゃったか」

「だから言ったじゃろうが! 全員で行ったら大騒ぎになると! どうするのじゃ!」

「大丈夫、私が説明してくるよー! おーい! ゴルトさーん!」


ウィズが大きく手を振りながら門兵の一人に走っていった。


「ウィズ! やっと戻って来たのか、いきなり外に飛び出していったから心配したんだぞ…ってあそこに居るのはバノンさんじゃないか! と言う事はまさかあの魔物達は…」

「うん、皆バノンさんの従魔だよー」

「や、やっぱりそうなのか!? 凄いな…」


ウィズと門兵がこっちに走って来た。


「バノンさんお久しぶりです、またウィズの我儘に付き合ってもらったみたいで…申し訳ありません」

「いえ、前も言いましたけど迷惑じゃないのでいいですよ」

「ありがとうございます、それにしても…バノンさん、只者じゃないとは分かっていたけど、まさか従魔を8体も従えているなんて…凄すぎです、尊敬します!」

「そんな大袈裟ですよ…」

「そんなことありませんよ! 前にも言いましたけど、従魔を3体従えているだけでも凄いのに、8体も従えているんですよ? まるでお伽話に出てくる英雄ですよ! 俺、バノンさんの事本当に尊敬します!」

「は、はぁ…」


門兵のテンションの高さにバノンが少し引いている。


「ゴルトさん、バノンさんが引いてるよー」

「ハッ!? す、すみません、ちょっと興奮してしまって…それでは身分証を見せてください」

「どうぞ」

「…はい、身分証明が完了しましたのでどうぞお入り下さい。」


身分証明が終わり、私達は門を通り街に入った。


私達が街に入ると沢山の視線を感じた。


「見られてるね」

「見られとるのう」


前も街を歩いている時に見られていたが、あの時よりも沢山の人が私達を見ていた。


「あの人って確か前にもここに来た人だよな?」

「ああ、でも前よりも従魔の数が増えてないか?」

「やっぱりすごい冒険者なのかな」

「あれって、あの時の一本角の魔物じゃないか?」

「本当だ、やっぱりカッコイイなー」

「あの白いカマキリの魔物綺麗だね」

「あの蝶の魔物の翅、綺麗…」


カトレアとパピリオが綺麗…ふふふ、カブトムシとクワガタのカッコよさが異世界共通なのと同じでやっぱりハナカマキリとオオムラサキの美しさは異世界共通なんだ!


「ふふふふふ…」

「ヤタイズナさんどうしたのー? 急に笑い出してー」

「放っておけ、どうせカトレアとパピリオが綺麗と言われて笑いが止まらんとかそんなところじゃろう」

「ミミズさん、何で私の考えていることが分かったの!? スキルはもう持ってないはずなのに!?」

「そんなもん無くともお前の考えていることは大体分かるわ!」

「珍味さんはやっぱりヤタイズナさんの事が大好きなんだねー」

「さっきのやりとりで何故その考えに至るのじゃお前は!?」


そんな会話をしながら歩くこと10分、私達は城の前に着いた。

前と同じでウィズが城の前の兵士に話しかけ、城の中に入っていいか聞いていた。


「前は入れたけど、今回は大丈夫かな」

「今回は前の倍以上の数だからなぁ…」

「流石に今回は駄目じゃろう」


数分後、ウィズが戻って来た。


「入っていいよー!」

「……いいのかよ」

「従魔のフリをしているとはいえ、この数の魔物を入れても良いとは…この国色々と大丈夫かのう?」

「二人とも何呟いてるのー? 早く行こうよー!」


私達は城に入り、オリーブと出会った庭園に来た。


「あれー? お姉ちゃんまだ来てないみたい、私お姉ちゃんを連れて来るねー!」


ウィズが城の中に入って行った。











それから10分後。


私達が庭園でウィズを待っていると、ウィズの声が聞こえてきた。


「ほらお姉ちゃん、ヤタイズナさん達が待ってるよ、早く行こうよー」

「ま、待ってウィズ! 私まだ心の準備が…」


ウィズがオリーブを連れて戻って来た。


「ヤタイズナさーん! お姉ちゃんを連れてきたよー!」

「あ…」


オリーブが私を見て固まった。


「お久しぶりですオリーブ、元気でしたか?」

「………」

「あの…オリーブ?」

「お姉ちゃん?」

「……や」

「「や?」」



「ヤタイズナさぁぁあああああん!! 会いたかったぁああああああああ!!」



オリーブが突然叫び、そのまま私に抱き着いてきた!

















「第20回次回予告の道―!」

「というわけでついに20回目を迎えたこのコーナー!」

「このコーナーを始めてもう三ヶ月か…時の流れは速いね」

「そうじゃのう…さて、次回予告でもするかのう」

「次回は再開したオリーブにソイヤー達を紹介する話になるみたいだね」

「まぁそれが打倒の展開じゃろうな」

「それでは次回『爆発する感情』!」

「「では、次回をお楽しみに!」」


・注意、このコーナーは作者の思い付きで書いているので次回タイトルが変更される可能性があるのでご注意下さい。

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