第124話 124回1日目〈7〉追記S★4

 だが――


「不服か?」


 ――ヤシャルリアは彼女を笑う。

 奴はサクラの手綱を完全に握った上で、その敵意を楽しんでいた。

 それは、端から見て侮辱としか思えない一方的な遊戯だ。


 しかし。


「いいえ……」


 サクラは自分が遊ばれていると察してなお、毅然としてヤシャルリアを見据えていた。

 あの子は溢れだす感情を飲み込み、急冷した言葉でもってヤシャルリアへと答えていく。


「むしろ、好ましいです」

「……ほう?」


 冷静を装うサクラの言葉にヤシャルリアは笑みを消し、関心を引かれたように声を漏らした。

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