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翌日の早朝から始めた
家を作る職人は、木材に
多少なりともそういった
まぁ何が言いたいかというと、家作りは
マリアから
最終的に、早朝から始めた
とはいえ、おおよその形は何となくだが予想できる
その作業というのが畑作りだ。
マリアは
だから
狩猟は
それに、俺やマリアが狩人になれば、先ほどいったように
だから、早い内に畑を作り農作物を手に入れられるようにしたい。
「早い話、作り方は池と同じなんだよな」
木を
ただしこのままでは栄養が少なく、作物も十分に育たないので
「さて次は――」
次に行うのは、種まきだ。食料とは別のリュックに、季節ごとに
「どこに――」
――入れておいた。
「ある――」
――はず……。
「マジか……」
探せど探せど、種を入れた瓶をしまったリュックが見つからない。これはもうアレだな。隠していてもしかたがない。
「忘れたってことだよな……」
★
「まぁ、いいんじゃない? セシルは色々と用意するのに
昼食時、畑を作ったところまでマリアに
「私なんか見てよ。着の身、着のままで、行き先は
それは、あんな
「しかし、しまったな……。種が無いとなると、作物を育てる以前の問題になるぞ」
「種は
商人は、「自分の命よりも金が大事と考える頭のおかしな生き物だ」とはどこでもよく言われている話だ。
マリアが言ったように、金を払ってくれる人が居れば戦場のど真ん中にでも、それこそ魔族軍の中にも行商に来る。
さすがに後者はスパイか迷い人がほとんどだったが、中には
ただし、これは俺の目が届く
「行商が凄いのは身に
食料は
少々味気ないが、調味料は一通りそろえているから、当分は
「よし、明日は空を飛んだ時に見えた村に行きましょう」
俺の決心とは全く別ベクトルことを、マリアは心を決めたようだ。
「いいのか?
「そうなんだけどね。今日、
ならば、
「確かに魔法を使えば今まで通りの生活ができると思う。でも、私たちは別に逃げている訳じゃないし、そもそも
「もちろん、セシルと一緒に過ごすことが
こういった
そんな恥ずかしさとは別に、
世捨て人、とは人の中での生活が嫌になった人間というより、
俺の考え方では、まさにそういった連中と一緒と言われても仕方がない。俺たちは何も悪いことをしていないし、落ち着いて暮らせれば無理に人との接触を絶たなくてもいいんだし。
「それじゃあ、
マリアは、俺が村の人間と会うことに乗り気ではない、と
「いいの!?」
「当たり前だろ? 俺たちは
それに、男の俺では分からない女性特有の
そもそも、あんな小さな田舎の村に商店があるかも疑問だが。
とはいえ、明日はこの世界に来た初日に見た村へ行くこととなった。
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