4月28日の南中時太陽

南中。

 それは、太陽が一番高くなるときだ。

 今日は丁度その南中時に終業したので、ぼんやりと風景を見つめながら帰ってきた。

 木葉が放つ若々しい緑の光と、元気な太陽の白い光が融合し、透明感のある若葉色になる。

 先程私は「若葉色」と言ったが、実際はそんな単純ではなかった。日本語にも、英語にも、どんな言語にも表現することは出来ないような色であった。

 ただ、日本語の中で最も近いのが「黄緑色」というだけである。


ー自然は人間の手に負えない。

 自然を人間の手で管理しようとすることなどそもそも無謀なのである。

 最低でも、自然のありとあらゆる色を寸分違わず的確に言い表せるような言葉を作ってからが良いと考える。

 そうしなければ、人間は人間が自然の一部であることを脱却出来ないからだ。

 自然の一部である人間がより大きな存在である自然を管理しようなど無理無茶無謀。

 結局、人間は自然に従って生きるしか道は無いのだ。

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