第13話

 わたしは、売れている作家ではないので、知名度がとても低いです。


 知名度の低い作家でも、売れる可能性はありますが、それは正直言って、読者さんの力添えが大きいですね。


 伝播力の高い読者さんが面白いと言って、友人に広めたりネットに書き込みをすると、恐ろしいくらいに売れることがあります。


 でも、そういうのはわずかです。


 正直言うと、作家で売れるようになりたい食べていけるようになりたいと思ったら、大きな賞を取って書き続けることです。


 賞が無理でも、ジャンルにこだわらず、むしろ売れ筋のジャンルを中心に、とにかく書き続けるしかないです。


 作品が売れないのは、名前を知られていないせいもあります。


 名前が忘れ去られやすい無名の作家は、とにかく名前がいつも新刊のところに出る努力をするしか在りません。


 電子書籍はそれが可能です。


 週刊漫画家さんのようにいつも新刊の欄に名前があると、試しに読んでみようと思ってもらえます。


 その繰り返しが大事で、椅子にドデンと座り込まず、いろんな出版社(電子書籍も含み)を当たっていき、営業をしていくことです。


 最初は小さな仕事でも、ある一定数売れれば、自然に次の仕事につながります。


 賞を取った作家さんも同じです。ものすごい努力があって、十年以上作家という職業を続けられるんだと思います。


 それに、ただ書けば良いというわけではありません。


 読者さんはバカではありません。面白いもの、面白くない物がわかります。


 一回読んで面白くなかったら、その作家さんの本を買おうとはしません。


 一回読んで面白ければ、次作が出たとき、買おうかなと思ってくれます。


 毎回すこしずつ面白くなっていけば、読者さんは必ず買ってくれるようになります。


 期待してくれるようになってくれるのです。


 だから、どんなジャンルであれ、名前の露出が多ければ、それだけ有利なのです。


 わたしはどんなジャンルも、売れ筋だったらどんな質でも売れるとは思っていません。


 さっきも書いたとおり、読者さんはバカじゃないんです。


 面白くなかったら、金を返せと言う、権利があります。(でもお金は販売店からでないと返せませんけど^^;)


 売れ筋のジャンルが売れるとは限らない。書いたら売れるわけじゃない。


 売れ筋のなかでも面白いから売れるんですよ。


 昔、「簡単にプロになれるから、ボーイズラブを書くんだろう! あなたに小説を書く資格なんかない!」と言われたことがあります。


 プロには簡単になれるかも知れないです。


 でも、大事なのは、なにを言われても、書き続けること。


 小説書く資格がないと言われても、「今に見ておれ!」と思ってでも書き続け、面白いものを生産することが、プロなんです。


 ※ 追記

 本日、電子書籍出版社さんの社長と話をしてきましたが、やはり、同じ考えを持っていらっしゃって、「たくさん書いたらそれが実績になって、仕事が増える」ということでした。たくさん書くということ自体曖昧かもしれないですが、目安として、文字数は2万文字からを基準に、100は最低書くことが大事です。

 わたしはまだまだ40作品程度なので、知名度が低いですが、書いていたらやはり文庫の仕事が来ましたので、無意味なことではないと思います。

 電子書籍はプロじゃないという方もいますが、書いて書いて書き続けたらかなり違いますからやってみて損は決してしないと思います。

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