9.プロット
今回は、お話を書くときの決まり事についていくつか説明したいと思います。
これだけは知っておいて損はしない、約束事だと思います。
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まず、段落の最初の頭は「ひとマス」あける。
<例1>
そっと、扉に耳を付ける。中の様子が微かに聞こえてきてもおかしくないはずなのに、物音一つしない。薄い扉に仕切られた廊下にすら、中でどんな会話が交わされているか漏れ聞こえてこない。
例1のように詰めてしまうのではなく、
<例2>
そっと、扉に耳を付ける。中の様子が微かに聞こえてきてもおかしくないはずなのに、物音一つしない。薄い扉に仕切られた廊下にすら、中でどんな会話が交わされているか漏れ聞こえてこない。
例2のように、一文字分空けます。
ただし、セリフに使う、「」()『』などは、行頭を開けません。そのまま詰めて書きます。
例外があるとすれば、ものの名前や人の名前を『』を使って書く場合、地の文として扱うことで、ひとマス空けることはあります。
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次に、地の文の文章が終わるときは必ず句点を付けます。
<例3>
そっと、扉に耳を付ける。
また、終わりの部分、もしくは文節の最後に「……」「――」を付ける時は、最後にやはり句点か読点を付けます。
<例4>
そっと、扉に耳を付ける……。
<例5>
そっと――、扉に耳を付ける。
ただし、文章の冒頭に「……」「――」を使う場合は句点や読点は必要ない場合があります。付けない場合も例外としてあるので、句点があるないというのは差して問題ではないです。
セリフや時間経過などの「貯め」に使う場合は、句点読点を付けることもあります。
<例6>
……そっと、扉に耳を付ける。
孤児院でもあるあおぞら園の外へ、十八歳の年で出ることになった。それは、今までの親がいないという人生を帳消しにできるほどの、新たな始まりだった。
――。
「忘れ物ない?」
ただし、時間経過などに「――」を使うことはなかなかありません。作家さんのなかにはセリフの「……」の代わりに使う方もいます。
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また、忘れがちですが、「?」「!」に続く文章がある場合は、必ずひとマス空けましょう。
<例7>
「どうしたの? いつもの碧琉君らしくないわね」
しかし、「?」「!」が文末に来る場合は、ひとマス空けません。この場合、句点も付けません。
<例8>
「さっき、お客様が見えられてたの、碧琉君は知ってるわよね?」
上記の例のように、「」()『』内の最後に「?」「!」が来る場合、句点も読点も入りません。
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よくセリフ「」内の最後の部分に句点を付けるか違います。
厳密に言うと間違いではないのですが、現代国語では廃れてしまった用法なので、今は付けなくてもよいと言うことになっています。
<例9>
「いいえ、なにも。
※例9の
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次回は、お話を書くときの決まり事について続いて説明したいと思います。
※追記
こういった約束事は、常に読者にとって読みやすくするためのものです。
絶対にこうしなければ駄目だというわけではありませんが、知っておくだけでも違うものです。
こういった決まり事を知った上で破ることもできますので、それは個人個人で試してみるのが良いと思います。
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