6.キャラクター

 前回、<秘密>を持たせると、キャラクターに魅力が増してくる。と言う話をしたと思います。


 今回は、別のアプローチを考えてみましょう。


 その前に、付け加えることがあります。


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 キャラクターの<裏の顔>がキャラクターの性格(うちに隠したもの)という説明をしたと思います。


 <秘密>はまたそれとは違うので、<秘密>に対するキャラクターの動機ないし、本音ないし、考えを持たせねばなりません。単に<秘密>を持たせるだけでは、説得力が足りなく、また原動力としてエネルギーが今ひとつだと思います。


 キャラクターが<秘密>をもつ→ばれると問題が起こってしまう→ばれてはいけない


 その問題をキャラクターがどういう風にとらえているかを、エピソードや心理描写で読者にアピールしなくてはいけないと言うことです。


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 キャラクターが<秘密>に対して、タブーにしている事柄や感情が、<秘密>にする理由になり、お話を動かしていくことになります。


 だから、キャラクターが<秘密>を明かすときは、特別なときでないといけないというわけです。


 特別なときと言うのは、またお話しすることにして、いまは、上記のことだけ、ノートないし、頭に赤でチェックしておいてください。


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 さて、<秘密>については、これくらいして、別のアプローチについて説明しましょう。


 <秘密>によく似ていますが、ある点において違います。


 キャラクターに秘密があるのではなく、キャラクターに関係する物体、人物自体が秘密だと言うことです。


 <西の善き魔女>では、出生・ペンダントがそれに当たるものではなかったでしょうか?


 読者とともに、主人公もそれを知るため、奔放します。徐々に解き明かされていく謎を、主人公とともに驚きつつ、または感動しつつ読んだことと思います。


 キャラクターはその<秘密>を知るためにいろいろなことをやってのけます。やってのけることを読者も期待します。問題を解決したとき、主人公とともに、読者も納得がいったのではないでしょうか?


 推進力は、<秘密>を解き明かすこと。動機はキャラクターが自分の<秘密>をどうしても知りたい、と言うもの。


 読者はキャラクターの目的に感情移入してお話を読んでいくことになります。


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 もう一つ、キャラクター以外に<秘密>を持たせ、それがお話を動かしていく、と言ういいお手本があります。


 <魔法使いハウルと火の悪魔>です。


 絶対にアニメじゃなくて原作を読んでくださいね。アニメはその目的意識を根本から書き換えてしまっていますから、お手本にはなりません。


 <秘密>とは、炎の精霊のことです。正体はなんでしょう? と言うのが本筋の流れになります。


 読んだ方はよく知ってますよね^^


 読者も、少しずつ明かされるキャラクター達の<秘密>に驚きつつ、本当に隠された大きな<秘密>へと関心が移っていきます。そうでないと<代償>を払わねばならないからです。


 <代償>を払う、というスパイスは、キャラクター作りに密接しますが、どちらかというとお話の本筋に関係するので、ここでは割愛します。


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 では次回は主人公と脇役の作り方について、説明していきたいと思います。

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