最果ての球団

現在、各チームの順位はこのようになっている。


1 京都ボンバーズ

2 東京ゴールデンズ0.5差

3 静岡エンペラーズ 1.5差

4 北九州ガンズ3.5差

5 千葉ヤンキース 4.0差

6 長州レボリューションズ 5.0差

7 北陸ファイアーズ 7.0差

8 北海道デンジャーズ10.0差

9 土佐ハードパンチャーズ 13.5差

10 東北ブレイカーズ 15.0差


首位のボンバーズから6位のレボリューションズまで5ゲーム差という接戦だ。


まだまだ逆転の可能性は十分にある。


エンペラーズは千葉から秋田に移り、最下位の東北ブレイカーズと対戦する。


秋田県に本拠地を置く東北ブレイカーズというチームは、前身が軟式の社会人野球部からプロ球団に昇格した変わり種のチームだ。


元々日本のプロ球団は9つしかなかった。


だが、東京ゴールデンズのオーナー穴堀が「もう1つ球団を増やすべきだ。今の数だと奇数だから1チームだけ試合が組めない」

という理由で半ば強引に誕生したチームなのだ。


米国のメジャーリーグのように、球団を複数の企業や資本家が所有する【複数オーナー制】を初めて用いたのだが、それぞれのオーナーが野球に興味がなく、穴堀の知り合いという関係で仕方なく球団経営をしているという有り様だ。


故にこれといった補強もせず、毎年最下位の座をキープし続けている。


評論家達からは「いっそ前のように球団を9つに戻した方がマシだ」と言われる程のお荷物球団である。


全盛期を過ぎ、力の衰えたロートル選手が行き着く最果ての球団と言われ、現役最後をこのチームで終える選手も多い。


ブレイカーズと対戦する際、スタメンを二軍の選手で並べる事も度々ある。


二軍の選手にしてみれば、アピールする絶好の場とも言えるのだ。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る