脅威のヤンキー集団
舞台を静岡から千葉へと移し、千葉ヤンキースとの三連戦がスタートした。
ヤンキースの本拠地であるバーチーヤンキースタジアムは利根川沿いにある球場で、川を挟み隣接する茨城県からのアクセスにも便利な場所にある。
球場名の由来は、文字通りヤンキーの集まりにちなんで付けた名前である。
バーチーとは業界用語で千葉を逆さまに読むとバーチーとなるので、オーナーの塗呂が好んでその名を命名した。
ここは球場に訪れるファンの8割がヤンキーという比率で常に殺伐として、場内はおろか、場外でも乱闘が日常茶飯事だ。
エンペラーズはここでまさかの三連敗を喫す。
ヤンキー応援団の脅しにも似たヤジや罵声で、すっかりペースを崩されてしまった。
エンペラーズでこの異様な雰囲気にも動じないのは、榊とトーマスJr.ぐらいで、残りのメンバーはビビって萎縮してしまう程のチキンっぷりだ。
そして昨年のホームラン王である守山のパワフルかつ見た目のいかつさ、球場の異様な雰囲気に飲まれ三試合で4本ものホームランを献上してしまった。
そして守山の前を打つ台湾出身の陳 狆宝こと陳の三試合合計10安打も加わりヤンキースが圧勝した。
パワーの守山と【台湾式マッサージリスト】と呼ばれ柔軟なリストを持つ陳にエンペラーズ投手陣は滅多打ちにあった。
エンペラーズはまたしても3位に転落。
その中で1人気を吐いたのはトーマスJr.で、三試合で12安打、ホームラン3本、打点を12叩き出した。
場内のヤンキーなヤンキースファンも、本場のヤンキーの迫力に大人しくなり(実際は黒人なのだが)
ビビってたじろいてしまったらしい。
エンペラーズはヤンキースとの相性は悪く、昨年は負け越している。
反対に守山と陳はエンペラーズには滅法強く、【クラッシャー】と呼ばれる程、恐れられている。
エンペラーズが優勝するには叩き潰さなきゃならないダークホース、それが千葉ヤンキースの底力なのだ。
エンペラーズは更に北上して東北へ移動した。
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