クソッタレ共のバトル
「Fight!!!」
ヤマオカの両手が交差して【試合】が開始した。
身長差10㌢以上、体重差が20㌔以上違う榊は向かい合うと小さく見える。
榊がまず突っかかった。
トーマスJr.のボディに左のアッパー気味のパンチを打ち込む。
しかし、効いてないとばかりにトーマスJr.は腕を掴み、榊の顔面にフックを叩き込む。
「グハッ!」
1発で榊が倒れた。
すかさずトーマスJr.が覆い被さり、榊の喉仏に腕を押し当てる。
ギロチンチョークというやつだ。
「榊、ギブ?ギブ?」
レフェリーのヤマオカが聞いてくる。
「ノーッ!」
苦しそうに声を上げる榊。
「んのヤローっ!」
身体を捻り反動でトーマスJr.の側頭部に蹴りを叩き込んだ。
「fuck! !(くそっ!)」
頭を押さえ、立ち上がるトーマスJr.。
榊は背後に回りトーマスを抱え挙げた。
「食らえっ!」
体勢が不十分だが、身体を反り後方に叩きつけた。
すかさずトーマスJr.の腕を取り、腕ひしぎ十字固めに極めた。
「 Thomas, give up?(トーマス、ギブアップか?)」
「No! !」
必死に堪えるトーマスJr.。
「woo!!」
必死の形相でトーマスJr.が腕を引っこ抜いた。
そしてストンピングで榊を踏みつける
「ぐゎっ!」
馬乗りの体勢になったが、榊が一瞬早くかわし、後ろからスリーパーホールドで締め上げる。
「shut!!(このヤロー!)」
トーマスJr.が背後の榊に肘を打ち込む。
「うぐっ!」
顔を押さえ、倒れ込む榊を無理矢理起こし、喉輪のように首とユニフォームの腰の部分を掴み上げ、前方に叩きつけた。
チョークスラム(喉輪落とし)という技だ。
そしてトーマスJr.はヨロヨロと二塁ベースまで行き、両手を広げ
「 Take my finisher elbow drop!! (これで終わりだっ!!)」
と叫びマウンド上でダウンしている榊に向かいダッシュしてエルボーを叩き込んだ。
しかし榊はこれをかわしトーマスJr.は自爆。
「NO~!!」
と肘を押さえて苦しむトーマスJr.。
榊は立ち上がり
「 Just bring it!!(かかってこい!!)」
と、トーマスJr.を挑発した。
トーマスJr.は立ち上がり
「 Know your role, and Shut your Mouth!(この身の程知らずがっ!)」
と吠えた。
そして榊がダッシュして、ゴールデンズ時代の監督をKOした、シャイニングウィザードを炸裂!
だが同時にトーマスJr.が過去にチームメイトをKOさせたコークスクリューパンチがカウンター気味に榊の顔面に炸裂。
両者共にダウン。
ヤマオカがカウントを数える
「ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、ソックス、セブン、エイト…」
カウントエイトでトーマスJr.が立ち上がった。
榊はダウンしたままだ。
「…ナイン、テン!勝者トーマス!!」
このタイマン勝負、トーマスJr.が制した。
血の混じった唾をペッと吐いた。すると折れた奥歯が転がっていた。
さっきのシャイニングウィザードで折れたらしい。
榊はグロッキーで担架で運ばれた。
彼もトーマスJr.のコークスクリューパンチを食らいダメージがかなりある。
とりあえずトーマスJr.のKO勝ちという事でこの勝負は終止符を打った。
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