私の描く物語り
@MIKURU
第1話
肌寒い夜。
微かに聞こえる喧嘩の声。その声の正体は……お母さんと…お父さん?嫌だ。やめて。いつも喧嘩ばかり。私は、お母さんもお父さんも大好きなのに。やだやだ。やめてよ……やめて……
私「ハッ!ビックリした。夢か。」
母「春ー?いつまで寝てるのー?遅刻するよー!」
下から階段を伝わって聞こえる母の声。さっきの夢とは違いはっきりと聞こえてくる。そのせいで頭が痛くなりそうだ。
私「はいはーい!今そっち行くー!」
母「おはよう」 私「おはよー。」
母「朝ご飯できてるから、先にお顔 洗っておいで。」
私「わかったー。ってか、朝から叫ぶのやめてって言ってるじゃーん。頭がズキズキするよ。」
母「あんたが起きないからでしょ!まったく。早く支度しておいで。」
私「はーい。」
私「じゃ、いってきまーす!」
母「はーい!気おつけてねー!」
私の朝はいつもこんな感じ。
桜の花が咲いている。キレイ……桜を見てると思い出す。あの頃。私が小さかった頃。父と頼んで車で桜の歌を流してもらっていた。また、一緒に聞きたいなぁ……
奏翔「よっ!どーした上なんか見て。ついに頭おかしくなったか!」
私「うるさいなぁ…おかしくなってない!ただ、桜がキレイだなって…思ってただけ…」
亜美「あ、奏翔くんに春ちゃん!おはよー!」
私・奏翔「おはよ!」
この、カワイイ子が私の親友の亜美(あみ)!すっごく優しい子でいつも相談に乗ってくれるんだー。んで、このうるさい男が奏翔(かなと)!いつも私をからかってくる。でも……私は不覚にもこいつを好きになってしまった。でもまぁ、根はいいやつだぞ!
亜美「あ、奏翔くん、 明後日 試合なんだよね?頑張って!何か差し入れ持ってくね!あ…いらないかな?」
奏翔「おっ!まじで!?いるいる。サンキュー!」
私「あ、じゃあ私も応援しに行くね!」
奏翔「なっ!だめだ!お前は来るな!」
私「はぁ?なにそれ!なんで私だけダメなのよ!」
亜美「そ、そーだよ奏翔くん!春ちゃんだけダメなんて……かわいそうだよ。。」
男A「おーい!亜美ちゃーん!いま、ちょっと話いいかな?」
亜美「あ、はい!大丈夫ですよ!
ごめん2人共!先に教室行ってて!」
私「わかったー!」
亜美は、すごくモテる。だから、よく告白とかされてるみたい。好きな人とかいるのかな?そういう話し……まったくしたことないんだよなぁ。
奏翔「とにかく、お前だけには来てほしくない。」
私「あ、まだその話してたの?もー分かったよ。私だけ!来なければいいんでしょ。」
あーあ。イラつく。何なのこいつ。亜美は良くて私はダメなんだ。
奏翔「おい……いじけるなよ。」
私「別にいじけてなんかない!……けどさ……なんで、亜美は良くて私はダメなの」
奏翔「そりゃー。カッコ悪いとこ見せらんねーし。」
私「え?そんな理由?」
私は驚いた拍子に本音を漏らしてしまった。
奏翔「そんなって……結構大事な事だろ。。。」
そんなことを話していると教室に到着。
朝の会。ホームルーム。先生の話し。あーあめんどくさい。
そして私は教室の窓際で、桜の舞う校庭を眺めながら眠りについた。
また、お父さんの夢を見たい。夢だけでもいいから……お父さんに会いたい。 そう思いながら、深く 眠りについた。
私の描く物語り @MIKURU
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