まーた人ころしてるう!
というのは半分冗談で、作者様のお話に出て来る人の死に方(死にざま?)に毎回興味津々の一読者であります。
「ごきげんよう、お久しぶり」、「愛おしい春」というタイトルがそれぞれ、やっぱりいいよなあ。
好きな人の誕生日に飛び降りるなんて、そりゃないよう弥生! うわあん! ……って思うけれど、そして卯月も思ったでしょうけど、彼女には彼女のおはなしがあったんでしょう。
しんどくて、もうすべてが嫌になって、どうにでもなれって本当に思う時期は過ぎたあとのお話、なのかな。まだ大好きだし、つらくて受け入れられないけど、どっちかというと「終わった恋をひきずっている」、に似ている。恋バナ大好き脳内お花畑の読者からするとそういう風に読んじゃいました、ええ、すみません。
好きだけど別れてしまった人との、一年越しの再会。切ないし、きれいです。もうすでに二人の終わりを見越した再会って気がするので。関係が続くにしては、二人の会話がどこかずっとさびしすぎます。
「誰かのことを忘れない、ずっと大好きだ」って思えることって、ずっと関係が脳内で続くように思えて、逆に決定的なお別れにもなるのかな、とか最近思っています。すきでもなんでも、それは別れたことを受け入れ始めてる。
前向きにとらえると、停滞から脱して、成長してるようですよね。だから、卯月、よかったねえ。よくはないかもしれないけれど、すこしだけ一歩足をふみだせた気がする。
(以下、少しネタバレ)
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どうして死んだかを伝えにきた、のじゃない弥生が、素敵です。やっぱりついつい理由を気にしてしまいますが、この作品ではそこはあまり重要なところではなかったんでしょう。核心にせまるなにかが書かれているわけではない(……と、ちょっと感じた)ので、さらさらと読めて、後味もいい反面、少しだけそこが物足りないような感じもしました。もっと読みたーい!
余談ではありますが、作者様の物事の取り組み方、何に関しても「か、かっけえ……!」と常々感じます。だから、物語も読みたくなりますね。
それでは、お話を読ませていただいて、ありがとうございました。