『Daylight Myself』




恫喝された咆哮と共に地響きが鳴り、洞窟の入り口へかけ昇るSick

「やるでわないか~!そこの邪鬼よ。あれだけジャレてる割には冷静ではないか。くくく」

床が割れ、宝石が落ちる。バラバラに散らばる景色の正体は屋根の無い飛空挺であり、鋼鉄製の主翼を確認した。グツグツと煮えたぎる溶解で埋め尽くされたマグマのすぐ上にある。全てが収拾され、金色に輝く刀身の剣を向けたマスター

「邪鬼よ!名を名乗れ~!」

「るせぇぞ欲ボケ。名乗るのはテメェだ餓鬼。また、会うつもりは無ぇがな」

へっ!と鼻で笑い、犬歯を剥き出した。遥か天井から巨大な岩が崩れ落ちる前兆を感じた。銃口を向け………発射!

「舐めるな邪鬼!!」

剣を振り、弾丸を切り裂いた!

ゆるりと袴が靡き、悪戯に笑い返すマスター

「我が、最高硬度鉱石から成るオリハルコンの剣に切れぬ物はないわ!」

「んだよ。ナリからしてマジで強敵じゃねぇか。やべっ!またな」

危機を察知し、姿を消すSick

崩れ落ちる瞬間、ジェットエンジンが展開し凄まじい速度で移動した

吹き抜ける大空の中に溶け込み飛空挺。崩壊する火山地帯が噴火した

「アイツ。ヤバいっすね~♪」

テペスカがサングラスの位置を直し、操縦席へ近づく

「うつけめ!次は無いぞ。仕留め損ねる失態は己で拭え」

「OK。マスターイングヒルト」




BLAIRは怒り心頭である。唇を尖らせヒールの音を響かせ歩く

「ちょっと!壊しちゃったら成果を奪えないじゃない!」

声も張り上げた。案の定、昂る感情を電話相手に発散する

「研究媒体を採取したくて要請したの全部パーにしちゃって!どうするのよデカブツ!」

空港のロビーに向かうエスカレーターで注目の的になる

「とりあえずフランスに行くわ。次あったらリパークにツケ払わせるから」

電話を切り、颯爽と進む。売店でフランマージュ社のミルクキャラメルを買い口に入れながら時間を待った 。本来なら大好物のメキシコのチーズ、ケソ・オアハカを即、購入するが持ち運び便利な固形物を選んだ。空港で胸元の開いた服装の為に、注目の的になるが、当人はウインクしたら肩を多少上げるなどむしろ楽しんだ。偶然、隣の席に視線を送ると

「あら、奇遇ね」

BLAIRは硬直した。外見はスーツを着た長身の女性である。ブロンドの髪と青い瞳であり、耳に髪をかける仕草が大人の魅力を持ち合わせた

「ちょっと。同業者で顔見知りなんて奇遇よりも不気味ですけど?」

「あら、偶然。今私も言おうとしたのよ。ふふ」

「えっとさ?勿論企んでる?」

空港のアナウンスに反応し、立ち上がるBLAIR。何となく別の意味を込めてミルクキャラメルを渡した

「あげる。好きじゃなくても好意に応えて?」

「別に嫌いじゃないわ。でも遠慮しとく」

微笑みながら、同じキャラメルの箱を振りながら雑誌に目を配る。足跡を強く立てロビーへ向かった

「ムカつく女。またねBRYNHIRDE(ブリュンヒルデ)」

「ええ。運悪く飛行機墜ちたら遺体整理してあげる。空の旅楽しんでね」

暫く進んで後に振り返り、もう1つの顔で睨み付けた。足音が妙に耳に残り、迎えを待つBRYNHIRDE。暫くして足跡が近付いて来た

「やぁ、すまなかったね。行こうかキルスティン」

「任務報告楽しみに待ってたわオッチ。WELVERメキシコ本部へ行きましょ」




「うおっと!マジでアドベンチャーじゃねぇか」

迫りくる溶岩と崖崩れで四苦八苦するSickはひたすら出口を目指しメアンダートレンチを上昇していた

。岩盤を蹴り、低姿勢で走り、障害物を蹴りながら突き進む!先程のファトプリカやベルサジュの居た場所のホールは溶岩が流れ込み、荒れ地となっていた

「先へ行ったか?」

トロッコを起動し上昇する。落下する瓦礫を銃で払いながら長く続く両岩が果てしなく続くゴルジュを通り炭鉱入り口へ辿り着いた!

「んだと!?」

入り口は落下した瓦礫で塞がれていた

「行くぜ!」

アンダラウド・ダウドを同じ箇所に連射!空洞が出来た

「厚みがありやがる。マジかよ」

空間の温度が上がり、熱地帯となりつつある。汗が吹き出して来て、ジャケットを脱ぐ

「舐めんな~!」

更に空洞を別の箇所に開け三つの点を結べば3角形になる位置に発生させた。更に発見した巨大な岩石を必死で押した

「ぐおおおぉぉぉ!!!」

凄まじい形相と掛け声で入り口へ向けて歩こうとするがびくともしない。さらに崩落が加速する!

「がああぁぁぁ!万事休すか!?」

その時、偶然目にした樽のマークに注目した。走り中身を確認した

「くらえやぁぁ!」

投げつけた。火薬入りの樽が入り口に触れた瞬間に発砲!大爆発が起きた!!



煙から人影が出て来て気が付けば野次馬や救護隊が沢山の数で安否を気遣った。人混みを避け、無事に脱出し安堵した瞬間

「おらぁ!」

蹴り飛ばされ気絶した

「いいか下僕。これが弱者の御手本だ。意味無く主人公みたいな面でストーリーを進行し、何の役にも立ってねぇドブグズ野郎がスカした面で笑いエンドロールになるのを勘違いするバカな視聴者が更に空気読まずに "カッコいい~素敵~" なんて、アホ面浮かべる姿を想像できるか?」

「本当にクズな男だなお前は。大した三枚舌しか脳が無い無能っぷりで妙な口答えしか出来ないから今は口無しになるんだろが。慈悲だな~」

肩に手を回し、ゆっくりと歩くベルサジュ。日が落ちて来た

「よし!とりあえず金出せ。たらふくビュッフェで腹拵えだ」

「まぁ、コイツの金で好きなだけ食いましょう師匠。財布に2000ドルとカードがあるので気兼ねなく満腹になりますね」

「あと飛行機のチケットとヘルスケアだ。黒炭臭え服を取り替え、心身メンテナンスだ。ひひ~!」

沈む太陽とフィジネーブルの空が綺麗だった

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