『MOMENT MLIZIA BLOW』
Sickに為す術は無かった。攻撃は掠りもせず悉くダメージは蓄積され派手に打倒する。直撃は常であり、あまりにも差のある実力の前では無力。付け加えれば
「加減してんだぜ?気絶しない程度にな」
-な……んだと?-
「立てやぁ!笑わせんじゃねぇ!!」
凄絶な眼差しで叫ぶファトプリカ
「この程度すら残念な軟弱が!さっさと死ぬか?情けねぇ。こんな雑魚がSARGATANASなら死体と報告書をあのバケモンに輸送してやる!!」
迫るファトプリカ!顔面に拳を撃ち抜くその時
「!!?」
宙に浮き吹き飛ぶ!空中で回転し着地したファトプリカ。正面を見れば…‥‥‥
「ついに見せやがったな。ドスった本性」
攻撃は両腕で防いだがそれでも威力を殺せず………鼻から血が垂れた。指先で拭き不敵に笑うファトプリカ。それは悪意を身に纏う人外の証明
SARGATANAS IN AWAKE
高級な家具であしらい上品な部屋で優雅にコーヒーブレイクを楽しむ。紺のシャツにスーツを着こなし、胸元を開けている箇所から覗かせた透き通る肌とサファイアのネックレス。そして
「ファトプリカなら補足出来るだろう。そうなれば再会だ。さて、どうなっているか」
薄い唇から語る言葉は透き通り魅惑
「このマカロンは甘美だ。まるで過去の奴を見ているかのようだ」
自らの髪と瞳の色とは反対の赤い洋菓子を口に入れ目を閉じる
「灼熱のような荒々しい動作が恐怖で拒絶するが狂信にも近い圧倒で受け入れる。それが初だった。涎が垂れ発狂しながら………受け入れてしまった」
名瀬か笑う。過去の自分ならば凍え、震える日々を過ごしていただろう
「堪らない。全てが、あの悲観的な目で見られると首筋を舐め尽くし体躯に触れるとさらけ出してしまう」
寡黙しながらゆっくりと咀嚼し冷淡に語る
「雑魚に成り下がっていたら……愛でるだけだ。格下に堕ちぶれ猜疑心を煽り徐々に絶望させ打ちひしがれれば後は撫で回して舐め尽くす………汗っかきの坊主頭が照りつける太陽の猛暑で倒れ、保健室に運ばれ無邪気な少年の直向きに欲情する色気充満の保健教師のようにな。フッ」
奇襲!背後から迫り叫ぶプレマテリア
「駄目だ!反応が」飛び込むように突きだしたのは異常に長い指だった!まるで鉤爪のような鋭い攻撃が背中を貫く直前!銃声。拡散弾が腕を貫通
「ったく、使わせやがって………苛つかせんじゃねぇよ、失敗作が!」
振り向かず発砲した少年。右肩から銃口のみを覗かせていた。更に
「片付けるか」
凶弾を浴びせる!殺傷力に特化した改良型ネクション【近距離殺傷銃】。更に銃口付近で連続で殴りつけた
「死ね死ね死ねよばーか!」
激しく吹き飛び昏倒。致命傷を浴びながら横たわる異形生物
「これって人体の組織構成が変貌………したんだ?拒絶反応と神経組織が分離と結合繰り返して………こんなアンバランスな」
恐る恐る近づき少年の背後から顔を覗かせる。殺意がやがて薄れる少年
「もう半分は人間じゃない。媒体としての種族維持が変化の枷になった。つまりはある種、新種ではあったが………哀れだ」
その時、プレマテリアは少年に引っ付いた状態で連絡する。この時少年は思わず漏らす言葉
「今は幸福かもしれない」
人外へと変貌したSick
恐怖の象徴を
「来やがったなデーモン」
下から斜め上に右拳を振り上げる!肘で拳を回避!!
「しゃらくせぇ!」
悪魔の連撃!怒濤!!回転しながら回避し全ての攻撃をずらす!だが……圧倒!遮断速度、緊急回避が鈍り追い詰められる!!
-速ぇ!さっきのノロマの3倍くらいか!-
咄嗟に後方に跳ぶファトプリカ!踏み込む悪魔。右拳を振り下ろすが空中に左方行に変えた瞬間、強打!頭部に当たり吹き飛ぶファトプリカ!!!
息を乱すが大きく吸い調整する悪魔の形相。三白眼と犬歯が人外を彷彿……そして
「これがINFERNOから離れ、得た本能か。やるじゃねぇか。ケッ!」
起き上がり不適に笑う
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