AWAKE本編2第17話
『Wilde Situatio Gmic』
走り抜けた先は道路であり激しい爆撃の余波が民間人達を釘付けにしている為か、やや通り抜けるのに一苦労である。その時
「どうしてここに!?」
「……よぉ!久々だな。元気だったかおい!!」
上機嫌な表情で頭を撫でた。懐かしい位の再会を果たしたからだ。嬉しさのあまり腰に抱きつく
「いやぁ、無事だったみたいだね。さすがは死に損ないトップクラス。笑っちゃうよ。あはっ」
後方で笑う。悪戯な顔色を伺えた
「よう相棒!中々派手な事やってドギツイ奴らが攻めて来たから流石に焦っちまったな」
「とは、言ってもまた、あの場所にどうにかして行かないといけない……かなぁ?予期せぬ志願要請しちゃったアネゴ肌に一票入れざるを得ない」
「何!?どうした?」
「実はさ……CARRYが単身で乗り込んじゃったんだよ」
サイレンの音が木霊し機動隊が到着した。現状把握の為に見取り図を開き突破口を開く為に作戦を立てている
「さて、パトカー奪って突っ切るか?」
「レスキュー隊を何人か気絶させて、服装奪っちゃうかな?」
「待って!2人とも。迂回して近付こうよ」
三者算用の意見が飛び交い一致せずに、緊急出動した第三の部隊が居た事を知らない
紅い口紅を落とし、軍服から私服に着替える。白いセーターとジーンズに履き替え、右後ろの髪を編み、後は自然な髪型に任せればいい。深いこだわりは一部である
規律を重んじ機密は厳格に緻密な戦術は常に最先端だった。誰も彼女を差し置き前線を切った者は居ない
誰一人として
雨が降りしきり、雷が落ち、内心に意志が宿る。監視は徹底する命を下した。歩き出す。目的は明白で、自ら奪還する事を目的とした
「私だ。久し振りだな」
立ち止まり突然の着信に応じた
「成る程。よくやった。お前の言葉なら信憑性は疑わない。感謝するぞ」
部屋に戻り、椅子に座る
「ここまで持ってきてくれ。報告書を。客をおもてなす準備をしておく」
『THE JUGE 』
「行くぜ。しっかりとついてきな。離れるなよプレマテリア」
「なんだか懐かしいね。昔を思い出すよ」
少年が先頭を歩いた。メインストリートで延びた複数の不良達が目を覚ましている矢先、頭部を蹴り、昏倒させた
「CARRY……」
プレマテリアにとって姉のような存在である。過去では共に研究に没頭した才覚を輝かせた時期に混志激励し、切迫した身心を治療してくれた明るく優しい気遣いに何度も救われた事か。一回り年齢が離れているがスナック菓子を食べたり、自作ゲームで一緒に遊んだりしながら時間を忘れ沢山の思い出を作った
子供のようで、女性としての魅力があり、人に媚びず、ハツラツとした彼女とどうしても
ー一緒に居たいー
強い気持ちが突き動かし、改革した今の頭脳で機械の仕組みを掌握し発見に至った
「恐いな。少し和らげよ」
ぽん。と頭を撫でてくれた。血液のような赤い髪はCARRYと色彩が同じ。黄金の瞳に諭され、少々落ち着いた。壁際に寄りじっと眺めた
「!!?」即座に行動!
「え!?」動揺を隠せず
「何!?」陣形を編成!
前方にいた少年が後方へ移動した。暗がりの道が斜め前方にあり、全容を把握できない
ー何だ!?何かを感じる!!ー
本能で警戒した。忍び寄る影の濃度が察知出来ない。少年は身構えた。その姿にプレマテリアは心境を変化しVERMILIONは理解が未だ出来ない。じわりと歩き出した瞬間、サイレンが鳴った。視線が向いたその時
「Judgement(ジャッジメント)」
少年の首筋に刃物が光り、硬直した
「捕らえた。ようやく探したぞ」
「な……なにい?」
戦慄である。察知能力は極めて高い筈が一瞬で自らの命を握られた
ーな、何が起きたんだ?あの場所から役100メートルを一瞬で?僕の3倍の速度か?ー
「成る程。理想的な要員だ。俊敏な速度と豪腕な戦闘と卓越な頭脳か。理想に一歩近い。見事な賛辞に見合う【暗技】で先制した」
声で判断すれば女性である。全身を深い紫の服と至る所に金の装飾を身に付け肌を垣間見るのは顔のみである。民族衣装のようにも感じた
「要求なんだろ?わざわざ生かしたのは」
ーさっきの戦闘だけじゃない。相棒もプレマテリアも調査済みか。特徴で言い当てられた綿密な洞察力と最善且つ最速の人質を獲得する実力ー
「察しも潔し。簡潔も容易く頭脳も明晰か」
ーアサシンか。ハッ!ここまで微動だに出来なくなる相棒は希だなー
「では、交渉に入るとしよう。前日、近場で謎の閃光現象が発生した」
ーその事件をここで持ってくるの?ー
「短絡で迅速に手に入れてもらわないとお前達の情報をWELVERおろかFBIに引き渡す」
ー情報を欲しがる馬鹿共に操作させ公にする気か!だったらそんなのはー
「スカルザミッシア」
「な……何!?」
「その表情で判断した。組織体の一部を培養型保管へ入れ引き渡せ。楽しみにしている」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。