第12話
『Just One More Faith』
「!!?」身を乗り出す勢いで立ち上がれば知らない部屋であり自分がベッドの上だと認識するまで時間がかかった。激痛が全身に走るWET【ウェット】
「中々、厄介な程、強過ぎたな。ハッ!」
頭痛と吐き気が伴い思わず額に手を当てる、声のする方向に視線を流せば
「VERMILION。ここは」「担いで何とか裏特権のmotel迄は来れたな」
老朽化した建物の中身と言えば妥当だろう。ベッドも椅子もテーブルも年季が伺える。壁も多少汚れがあった。入り口のドアの横にある落書きが他国の言語で書かれているのが気掛かりだったが解読出来ない為、興味が失せた。狭い個室で六畳くらいだろうか。ソファで寝ていたのだろう、VERMILIONと呼ばれた男の下半身にはsheetsがかけられていた。起き上がれば2㍍近くある長身で鍛え込まれた体躯を重苦しく起き上がらせる。だが表情に曇りはさして無い
「何であまり手を出さなかった!!何してくれてんだこの木偶の棒!!!」
片足をベッドの上に立て膝の上に腕を置き悪態をつく
「おいおい落ち着けよ。ちっちゃい女があれだけ怪力で速すぎるから連打を急所に浴びちまった。痛ぇな」
笑みを浮かべ起き上がれば天井と頭部が近い。握り拳を作り……壁を殴る!粉砕し亀裂走る!!破壊力の証明!!!
「さて、楽しもうじゃねぇか!」
「派手さ加減今更出してんじゃねぇ。クソ野郎!」
起き上がりベッドへ向け足を振り上げ下ろす!真っ二つに割れ口元が歪むWET!
「TRY-GUNGEASTARぁぁ!五臓六腑まき散らしてやる!!」「……?」
VERMILIONは突然、ドアへ視線を向ける。近づき……爆発!!!跡形も無く吹き飛ぶ部屋の入り口!!衝撃で床に激しく全身を叩きつけられるVERMILION!!!
「まさか、新手か!」
刃物を袖口から出すWET!爆発直前、自ら後方に飛んだ為、さしてダメージも無く反撃体制を取る!Shot-Gunをtableから取り安全装置を外す!!
「派手な抹消者達の末路は相応しい」
「誰だ!!?」
ーこ……の声どこかで……何時だかー
「目的の為とはいえまさか大物二人か……怪奇だな」
煙と破損した部屋の一部から特定出来ないが低く度を増した……嗄れた声が聞こえた
「さて、お前達が手にしている物を渡してもらおう」
入り口に踏み込み黒bootsが見えた、全体が露わになる。Dark-Brownの髪と瞳。黒いlong-courtに胸元を開け引き締まる胸筋が垣間見れた。破壊された残骸をlong-bootsで踏み部屋に入る
「お前は!?あの時の!!?」
「一年半ぶりか。残骸者、この状況の邂逅は数奇を辿る。そして不運だ」
「おいおい、落ち着けよ。あんまり勝手なら派手に乗るぜ」
不意打ちの右足で蹴撃!即座に対応しshot-gunに蹴りが入り吹き飛ぶと同時に蹴撃をguardしlong-courtの胸ぐらを掴むVERMILION。にらみ合う
「行け!窓から飛び降りろ!!」
従った!即座の行動が生命を長引かせる!!右腕で捕まれた腕を強引に解放させる。だが、力を込め互いの握力と筋力が対峙し硬直。眼光が近い距離でギラつかせる
「まずはお前からだVERMILION。テレンス報告書は回収する」
「やってみろ」
爆発音と共に距離を僅かに取り……拳が交錯した
『Tragödie Berlins wieder』
「この街は嫌いじゃねぇ。何か楽器みてぇな名前してちょいと笑っちまうが腸から小気味悪ぃ振動が込み上げて……ひひぃ~!」
ーわ、笑い方が気持ち悪ぃ~ー
思わず唾を飲むSick
「っは~!食ったぜ~!!かなり美味かっ……げふ~!」
ー大概女に対する偏見は無ぇが下品は論外だなー
許せないのだろうか。唇が下に下がり僅かに空気が漏れる。そして苛立ちをしめす髪を指先で後方に勢い良く流した
ーだが、妙だぜ。コイツの面が……俺の好みなのか?大した幻滅レベルにならねぇのはー
雲が流れカモメも横切り涼しい風が食物の香りを運び平らげた大量の食事に満足したがまだ足りないのか店員を呼ぶ。漂ってきた香りが好物のアップルパイだったのが決め手だ
「話しを戻すぜ。医療先進国のデータは確かにあるが質問に答えられる内容かは別だ。三つあった。つうか現象発端って何なんだ?」
「昨日の夜に起きた事態だ。アレと全く同じあり得なぇビックリもんだ、うう~恐ぇ」
ー!!!ー「その手掛かりがあるかはテメェで確かめるしかねぇ。好都合は俺から言わせればクソだ。交渉成立なら場所を移動するぜ」
「どっちにしろそういうハメが丸見えだ。ケッ来やがった」
後ろを振り向くSick
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