『Supreme True Meaning』
ひたすら車道を走り息が乱れた為か速力が落ち、呼吸を整えながら周囲を見渡し壁際に寄りかかる。正面を見れば公園があり遠い視線の先は閑静な住宅街。真夜中であり、無音の静けさである
「連戦でちとタリぃな。しかし」
疑問ばかりが浮かび上がり経緯を振り返ったとしても何故、ここまでの事態が引き起こされたのかは見当もつかず拭う汗も嫌な感じしかない
「やたらゴロツキばかりが目につきやがる。数が多すぎるだけじゃあねぇ……根本がある筈だが」
その時
「?何だ……あれは?」
空は黒く平凡な筈は常であり当たり前な日々が続く。雲が緩やかに流れた上世界に一筋の光が走る
やがては僅かな輝きがゆっくりと大きくなった
眩いばかりの照らされた街は希望を象徴するかのように。誰もが魅了されるだろう
全てが包まれ
激しい轟音が発狂した!余波が振動を通し伝わり周囲の硝子が割れ驚愕したデーモン。思わず大口を開け立ち尽くし
呻いた
「か…核爆発か!?何が起きやがった!?」
爆発物の用途は様々であり政府が世界に向け放つ言葉は禁忌と判断したのは当然であり他国協議でも大多数が可決をしたが反対派も無論。兵器の精製は科学の発展であり、凶器の製造技術を受託或いは譲渡公約を目的とした交渉する貧民国も存在するからだ
皮肉だと。滞納する小国は平和である程陰りは在り平地に地下に極秘施設も然り
死を蔓延させ無惨の産物は日々進化を遂げる。独裁者や協賛する国々が感嘆したのは所有物としてだけでもなく対抗手段或いは密売目的や交渉の手筈としても有効である
元来、大国で競争したのは宇宙開発を差し置けば崩壊を覆す消滅すら実現させる史上類を見ない結晶を日々、研究に費やすのは約7国程在るのも然り。偉人は語る
″善悪とは喝采も栄光も淘汰も挫折も誰にでも内なる善意と悪意の元に遂行する摂理″
なのだと
「やぁ、Sick!随分危ない場所にいるみたいじゃ~ん?」
住宅街を歩きながら電話で会話しているSick
遠くから被害地まで足を運ぶ目的で観察しながら歩く
「よぉ、ロッカート。察知か早過ぎんのは予めか?それとも経由か?タイミングJustだ」「両方だよ。君の携帯を造った時に機能を色々搭載してね。周囲に災害が起きると自動受信される仕組みを僕のモニタールームにね。便利っしょ?」
悠長な会話で電話の相手……ロッカートは上機嫌に話す。彼は発明を趣味とし、自分では無く誰かで試すという都合の良い性格をした青年である。二人はよく度先々の事件現場で居合わせ騒動に巻き込まれている妙な共通性があった。突然の電話は何となく何かが起きる気がした。そして的中
「んだよ、それは。常に把握なんざストーキングより高性能じゃねぇか。何処でも確認出来るのか?」
「警戒レベルが高くなきゃね。リカーネル【追跡装置遮断信号】も備えてるから下手に完璧にしちゃうと暴かれたら厄介だからそこも想定内。ふふん♪」
ー含み笑いがザッてぇな。敢えて隙を作る……誘いを促して捕らえる上等手段じゃねぇかー
「ありゃ、何だ!?ものスゲェ音がしやがったが一体、何の兵器だ?」
「……ちょっとだけ待っててね」
徒歩しながら住宅街を歩けば硝子の破片を片付ける人や慌ただしく現場の方向へ行く人や祈り出す人。様々
「……何にも……無いね」
「んだと!?」
「おかしいな。探知されたのは確かなんだけど何か災害が起きた訳じゃないね。一体どういう事なんだろか」
足を蹴る地面の力が軽快になり早走になるが方向が違う
「気になるよSick。現地に赴く事出来ない?」
「現地ねぇ……」
思慮したのは危険察知であり現段階の体調と反射速度と胸中で相談した
「却下だ」
「えぇ……!頼むよ!!気になるのは承知だよね?携帯から動画を送ってくれれば観測推称して原因究明出来るのに」
ー確かに何かが判るかも知んねぇが俺の反応が鈍いかんな……何より調査団やら政府関連とは極力幅を広げてぇな。【ソッチ】とは関与したかねぇー
「バックレんぜ」
「ちょっ」
強引に携帯を切る
足早に行動し外灯の少ない場所を歩き曲がる
!咄嗟に上半身を曲げた。鋭い蹴りが空を切る
「マジかよ?」
相手が背中を向けた瞬間に足裏に蹴りを放つが踵で防がれる!ハジかれた足を戻さず頭上に蹴り上げ振り下ろすが回り込み回避され追撃!相手の顔面に拳が当たる直前にSickは止めた
「随分、無粋な攻撃ね。強引過ぎるわよ」「お前!?」
相手はスウェーし数歩下がる。頭部に巻いてるターバンを見てSickは連想し当てはまった。久方に対面
「DAZZLING(ダズィング)!?」
「懐かしいな」
『闢黷と焦烝」
情状に広域と輝く星空を眺めれば時間は浪費される。
それだけの幸喜が自身に訪れれば自世界は満たされる魂は嘆き儚さが照らした浮遊が堕ちた時誰かの魂が上昇したと【詩】の一小節に記したのを何かで見た気がした
そんな流れ星を偶然見た調査団は″不適切なようで神秘的″だと、ふと笑った
その笑みは直後驚愕に変わり
二度と笑みを浮かべる事はなかった
現実は時に非情である
無情とは悔恨を覆した喜劇にも似た歓喜
対極と類似の似つかず相違の中間
異質とも呼ぶべき事態
長身の男女が歩く。街外を歩き目的地に進む為に
「DAZZLING。一体何でこんな所に」
「勿論、お前を探る為だ【見えざる悪魔】。転々としているがまた厄介な国で蔑んだ地域で颯爽と厄介事持って来やがって。ただでさえ不測事態が動き出してるのにな」
何かを知っている口ぶりにSickは眉間に皺を寄せながら歩く
「俺を尾行してたって唐突に対してどう応える?生粋の殺し屋さんが」
「協力者にお前がなってくれるなら喜ぶな。【キャハっ♪】と小指立てて跳ねてやるよ」「協力するぜ。喜んでな」
「キャハっ♪」
「……このバケモンはユーモアセンスがズバ抜けてありやがる。モノノケのせ~かねぇ~?」
間髪入れずに会話が進行する。互いに裏世界に身を置く住民であり、裏家業でよく顔を会わせていた仲である
「取り憑かれてるならお前にくれてやるわ。悪霊に勝る悪魔なら上乗せしてさらに凶悪になるだろ?」
「フザケろカス女。大体ピンク入った茶髪なんて何処まで変わりモンなんだよ。いくら何でも悪匠な精巧がバグ起こしたような感じか?それより協力は利益と内容次第だ」
歩いて会話していれば巨大な古びた門の前にいた。僅かに開いているので押し開けて踏み込む。肩を動かしながら後を付いていくSick
。放置され雑な芝生の上を踏みつけ警戒しながら歩く。真夜中で暗がりの一帯な為か視界も悪く一望する視力が必要なら暗視スコープを装着する必要あるが無論である
正面はシャッターであり歩くDAZZLINGは方向を変え無関係な場所を歩く。建物は倉庫のような場所であり何となくSickは
″繁栄の傍らで弱者になり根刮ぎ奪われた″
と印象付けた。勝手ではあるが
「さてと、ご招待するわ。アジ」
マンホールを開けた瞬間、何かがハジけ火花が走る!咄嗟に後方に吹き飛ぶDAZZLING!爆竹を更に派手にする程度であるが、警告にうってつけの威力ではある
「トラップ?無事か!!!?」
「後ろに跳ねたからな。キャハっ♪」
「るせぇギャグ飛ばす余裕あるなら爆風でもっと跳んでも平気かもな。おい、どうする?」
草を払い視線を倉庫に移しながら語る。幾重も腰に巻いているスカーフを一枚取り掌に巻き付ける
身のこなしの軽くスリムな体型を強調する身軽な特徴は軽快な性格に同調する
「派手に殺すわよ~Sick!」
「るさ過ぎるからもっかい吹き飛べ」
足跡は響かないが気配で探られると厄介な為、Sickはポケットに手を入れ取り出した。距離を縮めDAZZLINGに視線を送り人差し指円形に軽く動かした後に薬指を伸ばす
ーOK!ちゃ~んと覚えてるサインー
建物周辺に投げ捨てる。瞬く間に広がる煙と焼け焦げる臭いが外に漂う直後、更にポケットに手を入れ瞬時に手を出し倉庫目掛け投げ捨てる!外壁に当たり壁が破壊された。瞬く間に走り跳躍するSickとDazzing!壊れた入り口に飛び込み複数の連中が棒立ちになりながらも拳銃を所持していた
「きしゅ」
言葉は最後まで語られなかった。弾丸が当たり額から鮮血が飛び散り倒れる!目に映る視界から迅速な対応が余儀無くされる!!
-さっさと狩るか-
木製の椅子を蹴り上げ空中に浮きSickは回転し踵を当て正面にいる凶器を所持した男標的に椅子を飛ばす!一瞬で距離を詰め、正面に蹴りを放ち防御直後、低姿勢で最速に駆け抜けるDAZZLINGは伸びた足に乗り膝を粉砕させ通り抜ける!
「ちょろいじゃん♪」
首筋に横線が入り転げ落ちる首を持ち第二の敵に投げる瞬間、撃鉄を連射し第三、第四の敵を殺害!!DAZZLINGはスカーフを取りひらりと投げ【何か】を投げ宙に浮いていたスカーフが速力をあげ第二の敵に直撃し崩れ落ちる!
僅かな時間を走り抜ける
2人のSLAYER!
ーざっと30か。タリぃが行けんなー
「Its-Killing-Tame!!!」
黒く繊細な髪が外にはねた印象は鋭い視線を印象つけるシルエットであり胸囲を釘付けにする開放的な服装でショートコートとショートパンツを着て右足の太ももに革製のベルトを巻き俊敏さをベースにしたブーツを履き水浸しの一室を歩く。成人を迎えたくらいの美女は薄紅の瞳と唇で周囲を見渡しながら舌打ちをした。視線は正面を見据え歩き出し奥へ進む。
目的はすぐ目の前だからだ。軽く手榴弾を投げた
「うわぁ!何しちゃってんだよ!」
「ド派手なマナー違反だな」
扉は破壊され最奥にいた人物達は驚きと落胆の声をあげた。第一声の声はPCの前に座る繊細な黒髪の童顔の少年。第二声は血のように赤い髪と金色に輝く瞳を持つ20代後半の男。互いに黒い服装を好みレザージャケットを着ている
「辛気臭い場所で湿気染みた面した不遜共。こんな場所で何をしてんのよ」
近付き黒で統一された部屋に入る。照明の光も若干暗い為、あまり印象は良くない
「君のような厄介者を調べ上げて僕の相棒が始末する為かな~限度越えまくって肥えた退屈な膨張破裂させる損な役割。カワウソーだね。あはっ」
「何か卑屈な怠慢感じるぜ」
「最初の台詞が聞き捨てならないから殺すぞ。しかしようやく補足は出来そうだけど」
広い円形のテーブルを椅子代わりにし足を組み外にハネた髪を触りながら舌を湿らせる黒髪上下白短コートの美女
「へぇ!早いじゃないか。ちょっと嫉妬しちゃうくらいな迅速探知じゃないかぁ~ねぇ?」
「棘しか感じないのは気のせいか?」
「気のせいじゃないぞVERMILION。この坊やは自覚していて、自身が傲りと自惚れで精神が侵されながらも自覚し更なる飛躍を遂げようとしている 独創の崇拝者だ。狭い世界が根本だけどな」
回転式の椅子が動きtableに座り見下す美女と目が合う。黒く濁った瞳が嘲笑を浮かべ口元も緩む
「世界の在り方は世情と共に変化する。本質を見極め本域を知り本邂を辿り真相に行き着く。君は過程で壊滅を定めるから改心しないなぁ?僕より収拾付かないから終わっちゃってるよな~」
「死ぬか?クソチビ」
「おいおい落ち着けよ」
挑発を繰り返す会話。仲裁するVERMILIONと呼ばれた男は苦笑した。互いに睨み合う間に入り大きな壁が出来た
「無駄にデカイ身長に感謝しろクソチビ」
「心が大きい僕に見習えよ女~?んで、何しに来たの?」
「WET(ウェット)だ。いい加減名前覚えろ」
ショートコートの女性WETは毛先をくるくる回しながら目を逸らした。悟る少年とVERMILIONは互いに顔を合わせた
「おいどうした?何があったんだ?」
「とんでも無い依頼を引き受けちまったんだが、何とかここ迄来れた。だが」
「依頼は成功したけど何か問題あった?」
「或いは、今追われまったか?ハッ!」
ガムを取り出し、差し出すが少年は受け取りVERMILIONは拒否した。味がバナナ味であるから好みが別れたのだろう
警鐘を鳴らしたのはWETの心情だった
「実は、ある報告書を強奪する依頼を引き受け腕利きの護衛が何人か居た だが」
「君は生き延びたけどその報告書の持ち主がとんでもないって話し……かなぁ?」
口に中々ガムが運ばずに蟠る内情がWETの記憶を呼び起こした,。VERMILIONは変わらず、ガムを噛み風船を作りながらPCモニターを眺めた
重くのし掛かる言葉を告げる
「テレンス報告書を奪う事に成功した。持ち主がこの街に居る」
三日前
ベルサジュ・シェイダーは高台から眺める植民地時代に作られた煉瓦の建物が並ぶ景色を暫く堪能した
「別の国と深い歴史がある街に感じる」
グアナファトのカラフルな街道が綺麗ですり鉢状の斜面に多色に輝く光景。テキーラを飲み干し、夕焼けになりつつあった。ゆるやかな高台から階段で降りると遥か先の沿岸部が見えた。海も悪くない
「随分、浸ってんのね」
振り返れば、バイオリンを持つDAZZINGがいた。マリアッチ楽団を嗜んだ経験を思い出し、即興で楽器を買ったらしい。何となく可笑しく無邪気な歯を出した
「何だよ。クラシカルが似合ってんのか笑っちまうのか」
「笑う前に木彫りの椅子に座れ。少し笑う意味を変えてやる」
ゆっくりと弦が震え、静かな旋律が奏でられた。テキーラの進み具合が止まり、陽気な気持ちが更に感傷が混ざった
景色と音で心が安らいだ
「どうだ?」
「素晴らしいよ」
満足なベルサジュはDAZZINGと肩を並べ歩き出した。目的地は無論である
陽気な態度に変化は無いが瞳の奥の光は鋭い。DAZZINGも同様である
「これから依頼人に会う事になる。覚悟はいいか?」
「全然大丈夫。行くわよ」
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