第73話 2010年 ライブ「嬌鶯夜話 at 東京キネマ倶楽部/睡蓮」
もう11年は経とうかのライブをここで書くなんてですか。いつか書こうと思いながらも、ここ迄来てしまいました。
□嬌鶯夜話 at 東京キネマ倶楽部
睡蓮:芍薬(vocals,)
睡蓮:麻輝(guitars,)
サポート:平井直樹(Dr.)
開催日:2010年5月8日(土)
会場:鴬谷 東京キネマ倶楽部
形態:オールスタンディング
当時は都市圏にいたので、初めてのライブ会場鴬谷の東京キネマ倶楽部で、睡蓮を観覧と応援をしました。
ライブ開始前の道路迄はみ出る列を見ては、うわこんなに人がいるのかで面食らいましたけど、東京キネマ倶楽部のキャパを調べると軽く600人にいたのですね。ただこの熱気が何故は後述に。
当日のセットリストは既発アルバムの「音ヲ孕ム」「ひたひた」「六花ノ音」「THE DAWN」から万遍無くで、睡蓮の集大成が垣間見えました。
初の東京キネマ倶楽部の音質は、前身がグランドキャバレー故か独特な箱鳴りがしてました。始まり早々変則3ピースバンドでバランス大丈夫かなが過ぎりましたが、こもる寸前に低音が止まり、フロア後部でもやたら音が近いのです。そうこれならベーシストがいなくても、平井さんの大きなバスドラの音でも十分賄っていました。
ライブは所謂表現し易いダークなサウンドに包まれ、この音圧ならそれは乗るだろう…が、お客さんが一向に乗りません。何でこんなに人がいるのに何故乗らないのか、歓声も少なく、体もグルーヴに揺れず、当時のそれはかなりもどかしいものでした。
今にして思えば、睡蓮の鑑賞スタイルとは、実はそれこそが正解だったかもしれません。でもですよね。
そんな中で、堪らず睡蓮の音圧を浴びて、私としてはご機嫌でしたが、ごめんなさいデス。一人ポツリで睡蓮を堪能するのがあまりにも恥ずかしすぎて、途中で東京キネマ倶楽部を出てしまいました。
これは別に誰も悪い訳では無く。日本で未だ浸透してないレイトテンポで深いサウンドに、お客さんも反応しずらい面も有りましょう。
いやでも、麻輝さんの前身のsoft balletの後期はややそうじゃなかったのではも過ぎりましたが。そう私はsoft balletの後期のライブには参加してないので、そう、本当は盛り上がってるのに盛り上がってないのが、正しい観覧スタイルなのかなともが、どうしてもかなです
ただ、私が東京キネマ倶楽部を途中で抜けた後に、SCHAFTのBroken Englishを行っては大盛り上がりと。これを散見した日には…やはりメインユニット原理主義者は強いなと歯噛みしたものです。
ライブはそんな感じで、どこかしこりが残ったまま終えたと思います。
私が感じたもどかしさも、恐らくステージの演者も感じたのか、睡蓮はこの日を境に急に活動休止します。ライブは真剣勝負だからも有りましょうけど、まず演者を持ち上げない事には居たたまれと思います。私はそんな空気を押し切ってでも大きな声を送るべきだったかもしれません。
そして時は流れ、睡蓮どころか麻輝さんも表舞台から一旦降ります。
その間何をしていたかは、東日本大震災復興の願いを込めて建築関係で従事していたらしいです。その気持ち痛い程分かります。私も東日本大震災後の会社の風景を見ては何か違うと、退職した理由の一つですから。
もう睡蓮は見れないのかは、多分見れないと思います。
ただライブDVD「月白 - flow in her veins 2.5D at 赤坂BLITZ」は未だ発売されていますので、その雄姿をリビングで今でも鑑賞出来ます。
一つ添えておきますけど、芍薬嬢は煽るタイプのフロントでは無いので、ライバーにしてみれば物足りないも有りましょうが、それも含めて睡蓮の世界観ですのでどうかフラットにご堪能下さい。
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