第70話 2020年 ライブMV「『Mariage』―Music with YU―」 今年度のベストMVかと


2020年 ライブMV「『Mariage』―Music with YU―」 今年度のベストMVかと


M-ON!で城田優のライブMVあるなと録画したままで、最近やっと見ました。何気にサラッと全曲聞けて見れてだけど、見る程に味わい深くなって。この色合いはひょっとして…と思ったらROBOTだったです。

見てない方はリピート放送もどうかです。




□M-ON! LIVE 城田優 「『Mariage』―Music with YU―」 | アーティスト特集 | スペシャル番組 | MUSIC ON! TV(エムオン!)

https://www.m-on.jp/program/detail/mon-live-shirota-yu-2010/?fbclid=IwAR3V3cC1Epv9HEl4JE4YMrRZlJ8BIW-788FEikMX2r5GcyHs-5rO0KXt77c


初回放送:2020/10/23(金) 22:00~23:00

リピート:2020/11/19(木) 23:00~24:00

リピート:2020/12/24(木) 23:00~24:00


□概略

>2003年に俳優デビュー以降、数多くの人気作品に出演。現在は主演舞台を成功させるほどの人気を集める一方で、アーティストとしても高い実力を発揮している城田優。そんな彼が、J-POPカバーアルバム『Mariage』を2020年12/2(水)ににリリースする。この発売を記念して、エムオン!では3ヶ月連続で城田優のオリジナル番組を放送!第二弾となる10月は、J-POPカバーアルバム『Mariage』の収録曲を中心に披露するエムオン!オリジナルライブを放送!3ヶ月にわたり、城田優をエムオン!でご堪能ください!

(2020年10月初回放送)


□セットリスト

Chapter1:First Love (宇多田ヒカル)

Chapter2: カーテンコール (GLAY)

Chapter3:ヒロイン (back number)

Chapter4: Mariage~君に贈る歌~





と、ここで見た方とは歓談を。まだ見てない方もウェルカムです。

強いて言えば、城田優天才じゃないかです。

それは分かってる、確かに歌上手い、整ってる、でしょうけど。

この「『Mariage』―Music with YU―」をワンカメラで撮ろうなんでぶっ飛んでるか、調子に乗ってるかでスタッフから異議申し立てされる事でしょう。ただMVクルーが数々の名作を輩出をして来たROBOTとあって前のめりになってます。それは前半ライブMV・後半ドキュメントを見て貰えればですよね。ですけど私の場合ライブMV2回目に見た時モニターからピピッと伝わりました。ここ褒めて欲しいなとも。


ああと、城田優天才ではですよね。天才って時折何言ってるか分からないじゃないですか。ただ優は若い頃からキャリアを積んで現場慣れして来たので、スタッフにも分かる言葉でこの発想で行きましょうの共有が出来るのかなと思っていたら、ドキュメントはその通りでした。天才は多々いれどキャリアを切れ間なく詰むと格別になるものかがただ感慨深いです。




物語は優がヒロインに振られて、逃れ難き偏愛のフィードバックにも思いますが。そこはMariageのタイトル通りに純粋に貫き通した愛と結婚を経ての愛情物語で考察したいと思います。



・intro

朝の深緑の一本道を駆ける年代も不明の車両の俯瞰のカットから始まります。この深緑のコントラストこそが、村上春樹的内面世界を描こうかで全編に貫かれます。これは現実なのか夢想なのかは、文芸作品として見て貰えれば結構との手ほどきかもしれません。

カットは、カバーを上げると埃が舞うソファー、祖父方の自画像に、南部鉄器のお茶入れ等々の想起から、岩手県の山奥の手入れをしていない別荘の来訪を示唆しています。

ああでもここですよね。ロケ地をドキュメントとブログ等々から推察しようかと思いましたが…分かりませんでした。コロナ禍での集合撮影から特定しない方が良いとの配慮でしょう。コロナ禍がさったらそっと教えて貰えたら幸いです。



・Chapter1:First Love (宇多田ヒカル)

朝の小鳥のさえずりも止み、昼の日差しが入る中、優が思い口を開く様に「First Love」を歌います。思い出を一から辿ってみようかの推敲が垣間見えます。

優が普通にあの宇多田ヒカル)の曲を歌えるかのですが、絶好調です。バンドの小編成の印象そのままに、「First Love」のカバーがマッチしてるのはカホンとチャイナシンバルのピッチが優の音程内にあるからだと思います。選択肢としてはブラッシュスネアもあったかと思いますが、優のディケイの被らない配慮かと思います。



・Chapter2: カーテンコール (GLAY)

曲前のブリッジでヒロインの佇まいがミセスです。別荘近くのオープンカフェであろうで、ヒロインの引き算の演技の躊躇いから、これはやはり結婚して死に別れたのかの印象です。優が台詞がミュートされていますが口の開きは”行こうか”にも見え、ヒロインの体調を気遣っての後にしようかにも見えます。

「カーテンコール」をカバーするにはストリングスも入れるべきかがオーソドックスですが。歌詞を響かせるなら小編成が正解かと思います。歌詞中の”少年”を憧憬を込めて歌えるのは、TERUと優位かなと目まぐるしくもこの二人しか浮かびませんでした。

そして「カーテンコール」の歌詞からも、しっかりヒロインを看取った上での優の刹那の叫びにも通じます。それは残酷かも、全曲のセットリストの歌詞を辿って行くと悲哀のそうであろうとが一際色濃く出ています。人生出会いと別れが有りますが、別れはなかなか癒せないものです、



・Chapter3:ヒロイン (back number)

「『Mariage』―Music with YU―」は一見すると、アコースティック小編成でお洒落に歌ってるな感想になると思います。そう、ここで終えてしまう方実はかなり多いと思いますけど、私もかく言うその一人でした。ただChapter3:ヒロイン (back number)はかなりの印象を残し、画作りのまま華麗に輪舞して行きます。

オリジナルのback numberの「ヒロイン」ってダウンビートでボトムの深い作品じゃなかったかなと思いつつ、優のカバーはジャズテイストで、ボーカルに近い音域でもエレピとトレモロギターが引いては寄せての躍動感を見せます。何故ここのインスピレーションから、ヒロインが躍動的に撮れるコンテ書ける発想が豊か過ぎます。

カバーの「ヒロイン」は4曲中唯一動的な曲ですが、色を添えるのはヒロインのダンサー西田紗代さんです。敢えてクラシックな大ぶりでも、間合いを取り過ぎるコンテンポラリーでもなく、天真爛漫に踊り輪舞します。それは一室に演奏のカルテットがいる手狭さからではなく、ヒロインの人柄が垣間見える、優にえらく愛されてるから生じる付かず離れず距離感が描かれてて、良い感じにワンカメラの視線の中で愛に浸って行きます。この幸福感がなかったら、一見でまあお洒落なかなで終えていたから、西田紗代による世界観を崩さない程度に醸し出せる表現が、本当素敵過ぎます。

もうですよ、Chapter3ばかり見てしまっては、見ている側も幸せ過ぎて泣けると言う名画のそれの感激しか有りません。それもきっと、大切な生きる支えになる筈です。「ヒロイン」見るだけで1日が充実するなんて、優はね、気づいて無いかもしれないけど実は凄いところに到達してしまってますよ

それも「ヒロイン」を敢えて「カーテンコール」の次へのセットリストにするのが、絶妙の構成です。



・Chapter4: Mariage~君に贈る歌~

思いは巡り過ぎて、朝の柔らかの日差しになる前に優が目覚めます。そして色彩が強くなった白いシャツの襟ボタン迄閉じて切実に「Mariage~君に贈る歌~」を歌います。

「Mariage~君に贈る歌~」は優の楽曲で、仕草や直接的な歌詞が素直に曲の乗るものだなと感心します。

初見はピアノ一本はどうかな、どんな音に埋もれないのが優の声質じゃないかなと思いましたが、物語の全てを解放するに当たってはピアノ一本で歌詞を露わにするのも物語の進行上必要かなと改めました。

とにも思い出の詰まったダイヤモンドリングを置き物語は終えます。卓越した内面世界を醸し出し、制作したROBOTの色彩が攻めに攻めた30分弱でした。コントラストを限りなく抑え輪郭すらうっすらの中でも優の上背は生えたし、衣装もギリギリ掠める程の物が選ばれては、それは一環した世界です。

これは何処まで内面世界なのかは…まだ答えが出てきません。でも純粋な優の全てが醸し出されては、今後10年でも浮き上がってくるかのライブMVに仕上がったのは確かです。



後半のドキュメントも優やスタッフの奮闘も見えて興味深いもの一編になっています。

見ては推測するに、大凡のシチュエーションは決まっているものの、ほぼ台本は無い様なので現場で練り上げては何処をピークにして仕上がるかが、クリエーター目指すならば勉強になる筈です。

そのドキュメントも…優から気になるキーワードで失恋が幾度か出てくるのですよ。ここまで死に別れ考察して、やっぱり優の雰囲気そのままに失恋だったか、くう。それでも制作側の思惑は死に別れの画作りに垣間見えるし。何度リピートすれば良いのやらです。



一元的な考察を経ましたが。このコロナ禍でエンターテイメントの現場が収縮しているにも関わらず、「『Mariage』―Music with YU―」と言う名作を制作出来た関係各位には敬服しか有りません。この結束力は本当得難いなと。M-ON!のアワードで賞は貰って欲しいし、レーベルの判断で追加撮影のパッケージもされて欲しいし、その上で各MVアワードで受賞して欲しいなと願うばかりです。




ああまあ、まだ数度しか見てないので次第に加筆して行こうかなと思います。取り急ぎファーストインプレッションにお付き合いくださりありがとうございました。

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