第58話 2006年 エッセイ「小説の読み書き/佐藤正午」 文体も作者の剥き身であり
エッセイ;小説の読み書き
作者:佐藤正午
発行日:2006年6月20日
出版社:岩波新書
私の小説で何気無く、いや何度もか。句読点の指摘を受けては、ああそういう時代なのだなと改めて感にいった次第です。
以前にこの佐藤正午(注.1)のエッセイ「小説の読み書き」読んで思った事は、小説の数だけ文体が有るものなのだなと感慨も深くに。
それはそうです。遥か昔より最初から句読点のバランスが最適な文体など有りませんからね。
文豪になる程それは独特であったりです。
句点を一切使わない文豪は分かります。音読してて「。」が来たら多くて5秒は止まります。その時間があったら一文挟もうかそのまま疾走したいので「。」の選択はどうしても消えます。非常に分かる。
読点がやたら多い文豪も分かります。地域は違えど同じ郷土なので、方言由来か寒い雪国なので、どうしてもブレスが短くなる訳です。巧みになる程に「、」で性格を構築する猛者もいます。他の郷土では分からないでしょうね。
私の句読点置きは、切れない音読重視なのでそれで良いかなと。
昨今のコンテスト垣間見るに、相互関係でなければ選考突破も難しいので、書籍化の為に句読点合わせる事も無かろうです。非常にマイペースですね。
現にカクヨムコン4短編参加作品では、珍しく作法守って書いたものの数pvでしたからね。合わせに行って結果出せないなら、もうどうにも自由に行こうかです。
またたまに。作品が高速でスクロールされコピー&ペーストされていると思われますので、私の句読点打ちは海賊版防止にもしている向きも有ります。
とまあ。私の言いっぱなしで終わるのも何ですから、洒脱過ぎる佐藤正午さんのエッセイ「小説の読み書き」は物書きさんなら参考の為に買っておいて損は有りません。新書スタイルなので鞄入れても嵩張りませんよ。
そこから本来在るべき自身の執筆スタイルが見つかると本当に良いですね。
佐藤正午(注.1)
佐世保在住の小説家。2017年には『月の満ち欠け』で直木賞受賞。
会社勤めの時はエッセイも小説もかなり読んでました。文体が本当に自然体なので、著作を読んではオフになる感じが良いですね。小説家って、そう言う側面もあるべきの矜持がそこに有ります。
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