第57話 2019年 来日「ローマ教皇のミサ」
記事元:NHK NEWSWEB「ローマ教皇 日本で語ったことばから見えたもの」
公示日;2019年11月26日 17時13分ローマ教皇
URL:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191126/k10012191561000.html
今回のローマ教皇フランシスコの来日より遥か昔。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世を見たのはテレビで有り、38年も前の話になるとの事。
過去の記憶はほぼ有りません。今程ニュースがショー媒体になっていないので、15分30分尺ともなると俯瞰の様相しか無いわけです。と言うべきか、当時は政治色も宗教色も一切出さないのが報道でも有りました。それが昭和と言う時代ですよ。
昭和に比べれば、令和の御代なんて本当呆れる程に開かれたものです。皇室は愚かローマ教皇にレンズ向けるなんて…はそれも変節を経てで有り、取り敢えず大らかな雰囲気は良しとしましょう。
まずはオープンなローマ教皇フランシスコの滞在四日間における、ニュースソースのスピーチに集約し下記へと。
□2019年11月23日
夜の風雨の羽田空港にローマ教皇フランシスコ降り立つ。
□2019年11月24日
24日午前、長崎市の爆心地公園でスピーチ。
「この場所は私たち人間がどれだけひどい苦痛と悲しみをもたらすかを深く認識させる」
「核兵器や大量破壊兵器を持つことは平和や安定につながらずむしろさまたげになる」
長崎での日程終えTwitter更新。
「数百万人の子どもや家族が非人道的な状況下で生きている世界において、浪費されたお金や、破壊的な武器の製造や保有、取り引きを通じて生まれた財産が天に叫んでいます」
24日夜、広島の平和公園でスピーチ。
「戦争のために原子力を使うことは犯罪以外の何ものでもない」と述べて核兵器の使用は倫理に反すると強調した。
□2019年11月25日
25日午前、都内で東日本大震災の被災者との交流
「私たちには、未来の世代に対して大きな責任があることに気付かなければいけません」
同日、都内で若者たちの悩みを聞く集いに参加する。
「(いじめは)学校や大人だけではこの悲劇を防ぐのは十分ではありません。皆さんで『絶対だめ』といわなければなりません」
同日、天皇陛下と会見。
「私が9歳の時、両親が、長崎、広島の原爆のニュースを聞き、涙を流していたことが強く心に刻まれています。長崎、広島において私は自分の気持ちを込めてメッセージを発出しました」
同日午後、東京ドームにおいて大規模ミサで5万人参加 。
「日本は経済的には高度に発展していますが、社会で孤立している人が少なくないことに気付きました。これを乗り越えるためには異なる宗教を信じる人も含め、すべての人と協力と対話を重ねることが大切です」
同日夕方、Twitter更新。
「災害からの復旧と再建を進める中では、多くの人たちが手を携え、心を1つにしなければならない。そうすることによって、被災した人たちは助けを受けることができ、自分たちは忘れられていないと思うことができるのです」
同日夜、安倍総理大臣と各国大使館の代表との懇親会。
「広島と長崎に投下された原爆によってもたらされた破壊が二度と繰り返されないよう阻止するために必要なあらゆる仲介を推し進めてください」
□2019年11月26日
同日、上智大学で講話。
「どんなに複雑な状況であっても自分たちの行動が公正かつ人間的であり、正直で責任を持つことを心がけ弱者を擁護するような人になってください。ことばと行動が偽りや欺まんであることが少なくない今の時代において特に必要とされる誠実な人になってください」
同日昼、羽田空港より帰国の途へ。
以上のスピーチより、ローマ教皇の実直さがそのまま言葉が入って来ます。
ですけど、思った以上に政治家に対する発言は啓発で有り、強力な警告とは言えません。
まずは、私は右派左派でも無いですけど、東日本大震災時の野党政権の叱責はもっと声を大にして貰いたかったです。福島の原発事故は確かな程にチェルノブイリ事故の次で有り、確実な対処方法が確立されていないのは如何なものです。ここで日本の政治家に何もかも求めるのは酷で有りますけど、ここで立ち止まらないと、以降の原発事故が発生しかねません。誰が何をすべきか、もう一つ踏み込んで欲しかったなと。
また震災災害を受けての「心を1つにしなければならない」は、最近の災害においても到底不可能である事が証明されています。インフラが何もかも崩れたら、人々はどうしても利己に走ります。
その発露が東日本大震災の輪番停電にまつわる幾つかです。電力は本当に逼迫していたか。逼迫していたのは各企業で有り、優先すべきは民間のライフラインであったべきです。明らかに日和過ぎた野党政権には今も反省して貰いたいものです。
ここで私事になりますけど。輪番停電で電車が止まり、大方の交通手段が大渋滞でも車両を使う術しかなかった訳です。当然道路は牛歩の進みで、裏道に抜けるべくただ疾駆して行く車両が余りにも危険過ぎました。私はそこで危険車両を危うく避けては倒れ頬骨にヒビを入れました。ついでに1分間失神していたので、打ち所悪ければ震災にカウントされ死傷者になった事でしょう。死ぬのは一瞬の事です。
東日本大震災の事柄もローマ教皇にもっと密なるレジュメを渡しては、きつく改めよとスピーチされるべきだったと、今からでも言わせて貰います。
次は、東京ドームにおいて大規模ミサに於いては、日本の現状にこう言及されてます。
「日本は経済的には高度に発展していますが、社会で孤立している人が少なくないことに気付きました。これを乗り越えるためには異なる宗教を信じる人も含め、すべての人と協力と対話を重ねることが大切です」
日本の経済発展は終わり、既に傾国に入っています。ここもレジュメの大元が日本の習性として渡したと想像し難いです。
大中小企業がエコノミストの理論そのままにコストカットにバイアウトしては、日本の仕組みは就職氷河期とさも絵空事の様に長らく続き貧困層が拡大しました。経済に言及しないレジュメを読むとここが孤立と思える事でしょう。貧困を正すには対話は勿論ですが、今すぐにの抜本的な対処方法が必要です。日本の政治家と官僚だけに向けたメッセージもあるべきだったでしょう。
最後は順番が前後しましたが、核です。
広島の平和公園でスピーチでは、「戦争のために原子力を使うことは犯罪以外の何ものでもない」と説教されています。
私を始め多くの日本人いや世界の人々は、原子力は長らくも石油に代わる恒久的なエネルギーと思っていました。それはそうでしょう暗闇でも延々と光が灯る世界はそれそれの造形美が溢れるものです。
ですが、その幻影も東日本大震災の福島原発事故で雲散霧消します。ここできっちり轍を踏んでこその核とは原子力との議題に終始し、安全利用か兵器利用か議論を重ねるべきだったと思います。
ここ、小泉元総理が本能だけで原発ゼロを謳っていますが、改めて恐るべき嗅覚と思います。マスコミは自由過ぎる小泉元総理に注視していますが、もっと深堀して、今回のローマ教皇訪問との繋がりを築くべきだったと思います。
原子力そのものは必要か。田舎に住んでれば分かります、田舎の夜は真っ暗闇です。何を夜更かししている首都圏の為に過電力は入りません。
資源の少ない国及び発展途上国での電力の逼迫は有りましょうが、来日したローマ教皇はもっと断定的な態度を取っても良かったと思います。
最後に。
SNSではローマ教皇の関係各位への配慮を慮る声が多々有りますけど、私はそこは違うかなと。良き事を推進するのが信仰の一つでも有り、その道筋を照らすローマ教皇に、判断して貰う程の丁寧な資料を差し出すのが識者の使命でも有るとただ思います。
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