第50話 2018年 配信ドラマ「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」

配信サイト:Hulu

配信国・地域:HBOアジアが放送される世界19か国

配信期間:2018年4月27日 - 6月15日

配信時間:金曜10:00 -

放送分:47分

回数:8


脚本:丸茂周/小谷暢亮/政池洋佑/及川真実/森淳一

監督:森淳一/瀧悠輔/松尾崇

出演者:竹内結子/貫地谷しほり/滝藤賢一/中村倫也/大谷亮平/小澤征悦/斉藤由貴/伊藤蘭





「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」はHuluの配信ドラマ制作情報を聞いてから気にはなっていました。敢えてシャーロックに挑むなんて、本当狙いに行ってるとも。この時点ではまだ関心は然程でも有りません。Huluに登録してでも見ようだなんてもそこまではですね。



■Hulu×HBO Asia共同製作ドラマ「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」公式

https://www.happyon.jp/static/miss-sherlock/



しかし、先日ケーブルテレビにて「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」全八回の一挙放送見てしまいました…図らずも泣きました。私が泣く位ですから、皆さんの琴線には確実に触れる筈です。



でもね。「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」を日本人女性二人に置き換えは、シャーロックマニアでも狙い過ぎでしょうも有りましょう。

そんなの見れば見る程どはまりします。もうねあれがあれすぎて、そこまで捻るかとかの連続です。シャーロックの本名を敢えて明かさないのも高評価です。


でもね。ROBOTのドラマ制作は「安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜」「MOZU」「家族狩り」等々の様に詰めが甘いのでは声もありましょう。

「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」は4・5人複数の脚本家によるプロダクションで本当隙が有りません。これは配信ドラマ故の制作費の上積みなのでしょうかね。

ここで次いでに言えば地上波のドラマスペシャル「名探偵・明智小五郎」もやや同じ傾向でしたが、そこまでのめり込めなかったのですよね。配信ドラマは新ジャンルそのものなのでしょうね。



「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」ドラマ本編に目を向けると、シャーロック故に無類のひらめきで解決します。有りがちなIQ200越えの触れ込み天才とは一線を画します。本当の天才見てしまった感は、現実を鑑みても何とも形容し難いです。


この辺の設定ドラマは最近では長らくも「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」の独断場でしたが、もうレベルが違いますね。シャーロック役の竹内結子の役作りと相まって、もう世界観が初回数回から掴みに行ってます。

同じシャーロックネタの「IQ246〜華麗なる事件簿〜」が霞んでしょうが有りません。もし見られてないなら存分にスキップして下さい。



この先はネタバレがやや含まれけど、どうしても触れずおれず。


シャーロックの聡明さで列記すると、かなりの偉業を達しています。その犯罪動機も掘り下げれますけど強烈な個人のエゴに極まっての毎回の積み重ねです。

ここ大切ですよね。実際の犯罪動機も今やそんな感じです。


「SPEC」の様に、SPECホルダーの余りに安易過ぎるマイノリティ虐殺は、我に返った時に嫌悪しか有りません。

本当に超能力者いたらのそもそも論はちょっと置いておいて…テレビ局に良識があるとすれば「SPEC」の地上波再放送出来ないなとも思います。別にもう見たくもないけど。



まあ悪口もここまでにしての、「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」が秀逸過ぎた考察をちょっと。


最近では本当に珍しい4・5人複数の脚本家によるプロダクションが成功例ですよね。黒澤映画並の隙無しですよ。うっかり素人が集まって共作しようものなら、「何を言いたい」のそれに陥りますけど、そこはどういう上積みかファンブックでもあればななんですけど、文庫本以外出版されていません。うん残念。


ですが。最終話でシャーロックの台詞として「和都は私の初めてできた友達」とwikiでもしっかり書かれているのですが切に語られます。

この台詞どこをどうしても普通いやプロの脚本家でも思い付ける筈も有りません。いや設定全部見直して、脚本も20数稿位起こして、撮影したフィルムを全尺見ないと出て来ない程の台詞で、何度見ても泣ける、いや思っただけでも泣けます。


ふと考え抜いた末の帰結はこれです。それは竹内シャーロックから自然といでるアドリブ、もうこれしか思い付きません。これしか上品な役者と思っていた貫地谷ワトがここまで嗚咽するかですからね。「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」の出来は全てここに凝縮されています。役者さん本当凄まじいものですね。



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