第38話 【自主企画参加:オススメの商業用小説・ラノベを求む!】1974年 小説「真田太平記」またはテレビドラマ「真田太平記」

□タイトル:真田太平記(1974年)

□ジャンル:歴史小説

□著者名:池波 正太郎

□出版社:新潮社


自主企画「オススメの商業用小説・ラノベを求む!」が有りましたのでここでちょっと。


真田太平記に出会ったきっかけは、1985年のNHK水曜8時に放送されていた小説のタイトルのままの時代劇『真田太平記』を見続けたからです。


最近では大河で『真田丸』が放送され、ほぼ真田幸村中心に描かれていましたが、『真田太平記』は一族隈無くフィーチャーされています。所謂推しキャラ数多です。


そうなんですよね、ありがちなキャラ大渋滞が無いのですよ。突然の登場人物のフェードアウトも無く、最期迄見せてくれます。そこが不思議すぎて小説を読み始めましたのですが、確かに池波正太郎の小説に準じています。


何故キャラ大渋滞が無いか、また書き分けられるか、そこは単行本全12巻を読んで見て下さい勉強になる筈です。とまあ、それ言ったら終しまいでしょうになってしまうので、私也の考察も。



『真田太平記』は小説故に創作部分も多く有ります。ですが、そこは史実に基づいたプロットがしっかり紐づけられているので無理が有りません。

1974年から1983年に週刊朝日連載されていたそうですが、もう最初の段階で全部出来上がっていたのではと思う程の完成度です。


また、各登場人物の設定もしっかりしており、確かにこの人物なら言いそうな台詞になっています。それ故にテレビドラマでもくっきり輪郭が浮かび上がっており、幸村兄の信之視点になっても真田一族の物語として一切のブレが発生していません。ここは脚本家金子成人さんの手腕も有りましょうが、池波正太郎原作有りきもですよね。



最期に。個人的に好きな人物はと言うと、遥くららさん演じていたお江でしょうか。創作の女忍者ですが、ドラマでの佇まいでまず格好良いですし、物語をよくも繋いでくれるので、兎に角ページが進みます。


かすがい的な人物の書き分けは、近年の小説では古くさいかも知れませんけど、後で書かざる得ない状況も出て来るので、それは予め登場させるべきだと『真田太平記』からの答えとも言えます。


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