第35話 1984年 小説「白夜を旅する人々/三浦哲郎」と私が出来る事

三浦哲郎氏の「白夜を旅する人々」は1984年に出版された、ほぼ私小説です。


私がこの本に出会ったのは、出版からされた数年のちですね。事前情報も書評も何も見ず、本の装丁がただ白一色で、何だこの本はと高校の図書室で借りました。


その厚さ故に、図書カードには誰の名前も無かった筈です。今にして思えば三浦哲郎氏は郷土青森なので、その繋がりで図書室にあったのかなと思います。



お話は、今でも上手く語れません。端的な説明にするとマイノリティ小説の分野に押し込まれるのでそれが嫌なのです。その本の佇まいに触れたら、お読みする事をお勧めします。


ただ一点。会話文が津軽弁そのもので難解です。同じ青森県人でもやや苦労しました。


ですが、登場人物皆のその運命に泣けます。本を読んで高校生がここまで泣けるかという位に泣けました。その深さ故に出来れば成人の方に読んで貰いたい限りです



何と言うんでしょうか。私の読書は文字そのものが実写映像になるので、「白夜を旅する人々」を読み切った以上、これは私が何れ映像化しなくちゃいけない義務感に高校生当時から思っていました。社会人になっても何れはでした。


現時点で映像化されていませんので、何と言うべきか、どこかで結実すべきとは思っています。

そう、自分に出来る事は、「白夜を旅する人々」を脚本起こして、何処かの配給会社に送るべきなのでしょうが、そこまでの技量に達していないので、とてつもなく悩ましいものです。その修練の為にも延々作品を書いているのですけど、まだまだ頑張りが足りませんね。

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