箸休め 徒然に 「第1話は、いつの間に特別ドラマ然としてきたのか」

唐突ですけど、作家さんに説明責任無いと思うのですよ。



何故、最初に打っ放したかと言うと、2018年秋季の月9「SUITS/スーツ」をハードディスクレコーダーの追っかけ再生で見ました。


あっと、これは連ドラなのか…これは特別ドラマで良くないか…でして。


これは同じ織田裕二主演の「IQ246」で感じた、いや近頃のドラマ全般で感じた、第1話は設定を開示しつつ完成度を高める方法ですね。

確かにそうする事で、作品の完成度は高く見えます。実に堅実です。いきなりミステリー・ミスリードを連発しては、難しく見えますからね。


ですが、その行き着いた先が、気がつくと作品全体が人物設定の資料開示みたいになってしまい、回を追う毎に視聴率が落ちて来ます。そこはお話で引き込むべきですよね。


ここ、web小説に似ていますよね。


ドラマは視聴率でその結果は出ているのに、未だ改善の向きは無い様です。新しいうねりは多分野木亜紀子さん辺りが作ってくれるかなと、切に願ってます。



そもそもですけど、第1話と特別ドラマの考え方が、何故に入り交じってるのかなと。

これは刑事ドラマの影響でしょうか。古くは「太陽に吠えろ」「西武警察」、今は「相棒」でしょうか。シリーズ全話で示されるミステリー要素を極力失くした故に、1話完結のエンターテイメントとして成立しています。とは言え、名作刑事ドラマは1話1話のキャラクターの積み重ねを丁寧に描いているんですよね。


まあ何故に最近のドラマは特別ドラマぽく見えるのは、暗に第1話さえ乗り切れれば波に乗れるだろうと思惑ゆえでしょうか。その結果が第1話に設定詰め込み過ぎです。そこで話が早くも尽きています。

作家さん、いや作品に説明義務は無いので、最終回までに右肩上がりで良いと思います。

ただ、もうそんな時代じゃないんだなと思うと、冒険小説活況期がただ懐かしく思います。



そしてカクヨム。各講評各書評を見る限り、第1話を読んで説明が足りない旨を散見すると、何かこう、皆が読みたいのはレジュメであったり、設定資料なのかなと思います。それは果たして作品と言えるものかなとか。



もし、映画『リンダ リンダ リンダ』を見ていないなら、最後迄見て見ましょう。構成が巧みですよ。

というか、右肩上がりの作品の復権を切に願います。

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