『私だけの相棒』~小説・平面いぬより~


私の相棒は肌に描かれた犬だった


その犬は普通に生活していた。


食欲も旺盛で、


私の肌の至るところで動き回り、


最初はなんて迷惑な奴だと思っていた。


でもいざというときは吠えて助けてくれた。


徐々に愛着が湧き、


かけがえのない存在へと変化したんだ。


癌で家族全員が急に亡くなった私にとって


     犬ー ポッキー ー


は唯一の家族で居てくれている。



もう今はいない家族に、私は手紙を書いた。


お父さん


お母さん


弟へ


前に気になっていた腕にあった


でかいホクロ、


実はあれ、皮膚癌だったんだけど


いつの間にかポッキーが食べたみたい。


お陰で私は今も元気に暮らしてます。


あなたたちと過ごした時間


本当に幸せでした。


ありがとう。



それから、私に家族が増えたよ。


なんだかんだ賑やかで楽しい毎日を送っているから安心してね。




ポッキーへ



君がいてくれて良かった


ありがとう、


大好き。



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