第5話 食事会での作法!?
僕が恐れていた事が現実に……。部員が集まって食事会をするのだ。食事会とはいえお酒を少し飲む人がいるようだ。まぁ飲める人は年齢的に限られているので殆どが飲まないのは不幸中の幸いではあった。
実際にお酒を飲むのは部長と実は二浪してる事が発覚した黒田君と一浪しているらしい田坂先輩だけだ。
「紅白君、今日集まってご飯食べるじゃない。僕はうまく対応出来る気がしないよ」
「ハハッ、そんな堅くなることないと思うよ。みんな知ってる人だし。それに先輩達だって優しくて礼儀に厳しいとかもないじゃないか」
「まぁ、そうだよね……。楽しめると良いなぁ」
そんなこんなで夜になり、大人数でも座れるような定食屋の座敷に集まった。ゾロゾロと席に座った。向こうの四人席に部長、川澄先輩、青坂さん、矢島先輩が座って、こっちは一年男子全員と田坂先輩が座った。
全員が座ったのを確認すると、紅白君は全員の分の水を用意したり、メニューを先輩達に配ったりしていた。僕は慌てて立ち上がり紅白君を手伝おうとしたら、
「もう終わるから大丈夫だよ!!新井君はゆっくり座ってなよ」
堅くなるなと言っておいて自分が一番キッチリしている紅白君が最早眩し過ぎて見えないレベルであった。
その後、紅白君は全員の食べる物を聞いて店員さんに伝えるなど、店員さんが持ってきた料理を頼んだ人の所まで持っていったりしていた。僕も極力手伝ったが殆ど紅白君がやってしまった。そうして料理が全員分行き渡ったところで部長が立ち上がり話し始めた。
「紅白、なんか色々やってもらってありがとな」
紅白君は照れたようにいえいえと言っている。
「それじゃあみんな行き渡ったみたいだし今日は部員みんなが仲良くなれるようにセッティングしてみた。あんまりマナー悪くならないようにしながらだが席を変えて色々な人に話しかけたりして欲しい。あんまり話長いのもあれだから飯食べようか。頂きます。」
部員全員で頂きますと続いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます