第85話『マネタライゼーション時代』
自動車が当たり前になり過ぎて「車」っていえば自動車の事を指すなんて時代があったらしいね。今は自動金が当たり前で「金」っていえばそれは自動金のこと。一家に一台は当然、一人に一台自動金。お財布=自動金の時代さ。
便利な物はあっという間に世間に浸透しちゃうからね、自動車、電気、コンピュータ、そしてお金。
ただ、一般的になって数が増えると、どうしたって問題も多くなる。
自動金事故はもう日常茶飯事、ロンダリング族や深夜に暴走する空売り族なんかも迷惑この上ない連中だな。そして、事故や暴走行為があると、送金ルートはもう大渋滞。別のルートを探さなきゃいけない。
これがまたやっかいで、硬い地面を走る自動車と違ってマネールートは株の相場やマーケットの動きそのままで不安定この上ない。まるで荒波を渡る船みたいなもんだね。
そこで、この『マネーナビゲーションシステム』さ。AIの力で目的地まで最善ルートをご案内ってわけ!
早速、僕の億万長者への道を案内してもらおう!
《ぽーん、案内を開始します。まず有名大学に入学するため猛勉強を開始しましょう。到着は二百年後…》
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます