童話 羊の毛刈りの後で。

毛刈りのおちゃん必死やったけど、やらないで欲しかったよね。


春の長い雨が降っているのに、もう体を覆っていた毛がない。


あんなに拒絶したのに無理やり毛刈りして、風邪引きそうや。


春だから美味しい草が生え始めているから許すか迷っている。


毎年この季節になると人間達はソワソワし始める。


そりゃ、私たちのお腹の中には子羊がいるからだけど。


後、数週間もすれば子羊が生まれてきて、人間達は大忙しだ。


子羊用の柵の修理にタグの準備。


もしもの為の子羊用の粉ミルクも重要だ。


綺麗な水も毎日変えないといけないし、ミネラルも必要。


でも、私たちはノンビリと朝から晩まで草を食べているだけ。


雨の日は寒いけれど、太陽が出れば温かかくて気持ちがいい。


ま、人間達は私たちの為に働いているから、毛刈りはヤッパリ許してあげようかな。







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