第3話
こうして一つ一つ、彼は自らの後悔を夢中で正してゆく。
しかし、何度目かの時間旅行から戻った彼は、一つの疑問に突き当たった。
子供のころから書きとめていた彼の「後悔ノート」の内容に全く変化がないのだ。
彼は確かに子供のころの自分が無くした500円を拾って返してあげた。
それでも、ノートには相変わらず「おこづかいをなくした」と書いてある。
彼はもう一度、1986年8月15日へと向かい、少年の自分とタイムマシンで少年を監視しに来た自分を確認することにした。
しかし、彼の思惑とは違い、そこに監視しに来た自分は居ない。
彼は16時57分に信号で待ち伏せ、少年の自分が500円を落とすところを注意して、もう一度自分の後悔を正した。
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