こちらは「誰かに校閲・しっかりとした(略」用の辛口レビュとなります。
本作は母となった大原が恋を思い出し葛藤するお話ですが、非常に上手く描けておりました。
読者の誘導も素晴らしく、バシっと決められない大原さんにイラつきます(褒め言葉)。
さて、問題点を挙げるならばまず、描写が少なく序盤の展開が判らなくなるところです。
いまどこにいるのか、なにをしているのか。あれからどれくらい時間が経ったのか。長い説明はいりません。状況が判る説明がもう少し欲しいです。
次に同質のカタルシスが長すぎます。
読者の感情を揺さぶるのは良いですが、同じ方向に揺さぶり続ける時間が長い。
浮気の話を進めるにしても、揺さぶり方は様々あると思います。葉山のこと、葉山妻のこと、子どものこと、元旦那のこと、元旦那彼女のこと。いろんな揺れ方があるのに、現状だと葉山のことでしか主人公は大きく揺さぶられていない。
特に子どもへの愛ではもっと揺さぶらないと、子どもがいる意味が全くありません。ただのそういう設定になってしまっている。
そのほか、文章力に関しては特に指摘はございません。指摘すれば十分直せるレベルだと思われますし。
ただもっと上の筆力を目指すのであれば、(文体はかなり違いますが)江國香織さんの作品の分析をオススメいたします。
以上辛口になってしまいましたが、非常に良いものをお持ちです。
今後とも、がんばってください!
面白かったです!
正直、書き方は形式から外れていたのですが、その分、読みやすかったりしますので私はそこまで気にしませんが、多くの人に読まれるにはそこも大事になるのかなと・・・
内容ですが、1度も退屈は感じないほどにトントンとテンポ良く進んで、内容が入りこみます。これ以上文字数を増やすことも可能でしょうが、そうすると、このテンポの良さが薄れるかなとも。
主人公女性を迷わせる様々な声。有り得ない!とも思いますが、ありえそうなんですよね(笑)
感情移入もできて、どうなるんだろう・・・と読んでいく中で最後に・・・。
最後は気になりますが、あの終はとても綺麗に仕上げてると感じました!
内容としては星3ですが、全体評価させて頂きました😌
お勧めします!