第4話これぞ日常!
もう、やんなっちゃうわ。
「あの、分かったからそれ下ろして。な?」
荷物を下ろして、両手を上げる。
「ハビサミ?」
何言ってんのかよくわからないけど首を縦に振る。
コクコク。
彼女が眉間にしわを寄せる。
それからゆっくりと槍が頬から離れていった。
ふっ、掛かったな! 俺はこの時をまっていたぜ(キリッ)
その槍なければこっちのもんさ。
「あいにく、運動は得意なのさ!!」
そのままその子に背を向けて学校へダッシュ!!
「イザ!!!」
なんか言ってるが知らん。そのまま走るだけ。
「ハァ、ハァ、ハァ…」
「ここまで……来れば……ハァ、ハァ……」
気付けば正門の前にいた。
マジであいつ何なんだ!? 昨日俺はそんな怒らせたのか?
俺が思い悩んでいると……
「あ、オッス柴咲〜」
と、後ろから声が。
こいつは加藤 優、クラス内では中心的な存在で俺とは幼なじみでもある。家は俺のいえと近かったが前に引っ越しをして、今は学校の近くに家がある。
まぁそんな加藤がニヤニヤしながら俺に寄ってくる。
「何でそんなに汗だくな〜ん?」
「……言っても信じねぇって」
「は〜? 友達信じろって〜!」
信じるか信じないかは別として……
まぁ、何が減るわけでもないしな。いいか。
俺は校舎に向かって歩きだしながら、今朝の出来事を話した。
「いや〜、今朝な……で、今に至るわけです。」
「すご〜い感動した〜」(棒)
「……ほら」
「さっさと行こうぜ〜」
「……」
言い忘れたがこいつは語尾をやたら伸ばしたがる。
こいつはいつもそんな感じだ。
そんなこんなで俺達は教室に入った。
ガラガラガラ。
教室の扉を開ける……
「おはようございます柴咲くん、加藤くん」
教室に入って最初に声をかけてくれたのは席が扉を開けてすぐの席にいる相原 和也こいつは席が近いのですぐ仲良くなった。温厚な性格で中性的な顔立ちをしている。本人はコンプレックスらしいが……
「オッス相原〜」
「おはよう」
「相原はいつもはやいよな〜」
「君らが遅いだけですよ」
「俺は訳ありだけどな」
「嘘つけ〜」
「だからホントだって」
「どうせ柴咲くんのことだから、寝坊ですよね?」(キリッ)
なぜ故決め顔? 当たってないからね?
「めんどくせーからそれでいいよ」
「寝坊くらい誰でもあるぜ〜」
決め顔してる意味がわかんねーよ
「とりあえずお前には言われたくない」
キーンコーンカーンコーン……
HRの時間だ。
学校間に合って良かった〜
今更ながらほっとする。
俺の今いる1年C組は全員で35人なのだが北川? だっけそいつが病弱らしく学校に全然来ないので実質34人って感じだ。
これからいつもどうりの日常が始まると思うとほっとするよ、ホント。
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